子どもを救うということーその1
2007年 11月 08日
私は今までこのブログのタイトルのごとく、子供を救うとは、すなわち病気の子供たちを治療で助けていくことだと思っていた。
しかし、今回ある患者の治療をきっかけにこういう子供の助け方もあるのだということを悟ったので、ぜひ皆さんと共有したい。
あるときお腹の腫れ上がった20歳代の女性が歩けないくらい苦しんで私たちの元にやってきた。お腹には大きな腫瘍があり、全身状態は殆ど末期的状況がもう目の前だった。
超音波やレントゲン検査の結果、大きな尿管結石が両方ともの尿管を塞ぎ、ひどい水腎症で、尿毒症を呈していた。慢性腎不全になっていた。
確信を得るために大きな町の病院で、CT検査を受けさせる必要があったが、患者は貧しさゆえそれが出来なかった。
そこで私は、大村先生・神白先生・福田先生そして看護師さんたちに声をかけ、みんなからお金を集めそれでCTを撮らせた。皆、患者のために快くお金を出してくれた。
手術をする体力はおそらく残っておらず、何とか腎不全の状況を改善するしかなかった。
今手術をするとおそらく術後、死んでしまうように思えた。