葛藤
2007年 03月 04日
人は誰でも、いつもの激しい日常の後半、必ず体が疲れてくると、様々な面で自我が強く表に出てくる。
人には厳しくなり、自分には一切の客観的視点を向けず。
おそらく私も例外ではなく、どうしても患者達に向かう心や意識が薄くなっている。
目が行き届かなくなり、ミスを犯す。
目の届く範囲に患者の数を絞り込み、やっていくことも出来るが、どうしても向こうのペースに巻き込まれ、気が付いたときにはいつも病院は溢れ返り、手術は予定数をはるかに超えて身動きが取れなくなっている。
どこで線を引くかという問題があるが、理屈と感情に上手く線引きが出来ないでいる。
今日夜、帰宅路の坂道を上がりながら、患者にもっと親切にしなければと、ふと反省した。
一方、ここにはとても悲しい命の灯火の患者達も来るが、いつも人の苦しみは他人には背負えないのだとかんじている。