どこまでやるかという問題
2006年 12月 29日
ここで治療をしていて、或いは手術をしていていつも問題になることがある。
「どこまでを自分の守備範囲にしておくのか」という問題である。
私の一番長く経験した科は小児の外科だが、一般の外科や産婦人科などもやってきた。内科も少し、そのたの科も少しかじったことがある。
しかし、ここでやって来る患者達の範囲はそれをはるかに超えている。それゆえ、いつも悩まされ、患者達の悲痛な要請に応えるため、チャレンジすることになる。
今見学に来ている学生からも、「なんでも手術が出来るのですか?」と聞かれ、「そんな訳ないだろう。でも出来うる限り最善を尽くすようにしてはいる」と答えている。
どんな病気もしてあげたいけど、私ひとりの能力には限界があるのも事実。
多くの人を見方につけねばならない所以である。
今は、眼球の腫瘍の手術をしようかどうか迷っている。