特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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病気を見極める

病気を見極める
今日本に帰り、4月下旬からスタートする活動のための様々な準備をしています。

昨日そういえば、従兄弟がおしりにできた良性腫瘍をとった後が思わしくないといって夜中におばさんに連れられてやってきました。2週間以上前に手術をしたが傷が治らず、激しく浸出液がでて、大きな空洞がお知りの脇にできガーゼがそこに突っ込まれていました。
 今かかっている手術をした他の病院の医者が、この手術はなめてやるべきでないのに、若い医者がやったのだろうとか言ったそうです。
傷が治らないのと痛みがあるのと、なんか怖い病気ではないかということもあって、おばさん曰く、本人は文句ばっかり言っているらしいのです。
私の前でもそんな感じでした。

私はしかし、病気に関してはいつもほとんど自分が原因だと考える人間です。日ごろの生活から、考え方、人間関係、身をおく環境、食べ物、遺伝、免疫力、自分が選んだ医者、病院選択にいたるまで、普通は誰にも強制されずに自分で選択しているからです。医者や病院を他人が進めたからといって他人のせいにしてはいけません。自分で決めたのですから。

総じて経験的にいうと、あくまで個人的な経験ですが、自分で責任を引き受けない人は問題が起こりやすいし、起こった後もスムーズにいかないように思います。
そしてそうするうちにあきらめて、どうして自分はこんなふうになったのかな?自分の生活も間違ってたのかなと考え始める時期に一致して、病気が治りだしたりすることも多いと思います。

そこで、今回、従兄弟に次のように言いました。
「この状況は、特に怖い病気だから起こっているわけではない。しかしひどい感染を起こしているので時間はかなりかかる。その医者が手術するとき、もう少し感染を警戒しておいた方が私はよかったと思うが、今の医者が言うように別に若い医者でなく、ベテランがやっても十分この状況は起こりえる。それより自分の生活一般を反省した方がいいよ。もっと腫瘍が小さい時期、もう2年以上も前に私は手術を勧めたね。それでも自分の責任で行かなかった。恐怖心は理解するけども。だからどんどん大きくなってお知りの穴に傷が近づいて、菌が感染を起こしやすいようになってしまったということ。だから半分は自分の責任だよ。ましてや同じ手術をしても起こさないような人もいるということは、君の免疫力にこの感染が依存する部分も多いのだよ。」

人は自分で責任を引き受けるには勇気がいるのだと思います。

全て自分の責任と考える人間のみが、より深く自分を知ることができると思います。
by japanheart | 2006-04-25 23:48 | 病と人間