淡々とやる
2006年 01月 29日
日々淡々と周りに惑わされずにやっていくことの大切さを感じています。
先日、私がいない間にイタリアで働くミャンマー人医師がやってきたそうです。首都ヤンゴンで一番大きい外資系の病院で手術室を見学し、この慈善病院へもその後やってきました。
そしてこの病院を見た後こういったそうです。「向こうは天国、こちらは地獄」。
とうちのスタッフが言っていました。
私はスタッフ達に次のように言ったのです。
もし私達が日本と同じレベルの医療機材や資材を持ち込み、この病院を改造したらどうなるかを考えて下さい。それはここに突出した医療施設をつくり、しかもどこよりも安い値段で医療を提供してごらん。たちどころにお金もあるミャンマー人も無いミャンマー人も集まってくるでしょう。しかし、必ずや周りとのバランスを崩し、私達はここから撤退するような羽目になる。そんなこと歴史が証明している。1週間程度や1月程度なら問題にならないかもしれない。しかしずっとやっていくということは、うまくバランスをとるという作業が必要になってくるのだ。
私達はたとえお金でいいものをこの国に持ち込む力があっても、それをしてはいけないのだ。あくまでもこの国の、しかもこの地域のレベルに合し、この地域の医者や病院が許す範囲のレベルに留めるという意識が必要だと思う。
その考えが気に食わない人たちは、自分達でここに来てやればいい。
でも見てごらん、今まで色々言っていた人たちでここに来て住み、何年も続けてやっていく覚悟があった人が一人でもいましたか?
色々言う人たちはいます。しかし私達は私達の考えが会ってそうしているということを理解し得ないのだと思う。私達はただ自分が正しいと思うことを淡々とこなしていけばいい。
長期的展望でやるということはそういうことなのだと。