外国から患者を日本にーその1
2005年 12月 03日
外国からどうしてもその国の事情で治療が困難な人たちを海外へ連れて行き治療をするということがあります。
今回私はある女の人を連れ出す計画にしていました。年齢は24歳10年近く顔面の腫瘍で苦しんでおり、次第に変形もひどくなり長く人前に出れない状態でした。顔面といっても副鼻腔という顔の中にある箇所から発生し左顔面が変形しています。
この女の人の10歳台から24歳の今までの人生は家族の話を聞くととても同情してもしきれないものがあります。この人は始めてあったときから人に怯えていました。母親の後ろに隠れるその姿はとても24歳の大人ではなく、世間に怯える幼き子どものようです。この女性がどんなにか辛い時間を過ごしてきたかは想像に難くないことが、私にはすぐに分かりました。