何かに噛まれた!
2005年 11月 20日
昨日夜8時くらいに何かに噛まれたと11歳の女の子が足をしばった状態で村人達によって運ばれてきました。
なんに噛まれたのかは暗くて分からなかったと言う事です。ある人曰く、そのものは飛ぶようにして逃げていった。
またある人曰く、それは蛇ではないか。などなど。
この少女の足を観察してみると、何かに刺された後は2箇所。すなわち2つの刺し針、あるいは牙があるものということになります。(写真1)
この子は少し足がしびれると言っていました。そして少し腫れていました。しかし、足の色には変化が無く、噛まれた部位も特にひどい出血とか組織の傷みもありませんでした。
ミャンマーは世界で一番蛇で死ぬ国ですが、ここら辺りは毒蛇はあまり多くはいません。
様々な状況から、ムカデかあるいは毒性の弱い(ない)蛇による刺し傷と考え、いくつかの処置と様子観察のための入院をさせました。
翌日、特に状態の悪化は無く、足の痺れや腫れも退きましたので、退院の運びとなりました。
日本と違って、毒蛇で頻繁に命を落とす国では、暗闇で何に噛まれたのか分からない時は、本当に神経を使います。もし、初期診断を間違えば、子どもの場合、命を落とすことが多いからです。