大阪講演会
2010年 03月 17日
14日、大阪で講演会をした。
大阪で放送された深夜1時頃からの1時間番組を見てもらった人たちも多くきていただいたと思う。そういえば、なんとこの時間ですら視聴率が5%を奇跡的に超えたそうです。これは数年ぶりのことだそうです。製作したMBS、テレビマンユニオンのプロ集団には敬意を表します。そして彼らが言っていたんですが、関西の人たちはシンプルで素直なのかも?らしい。
さて、皆さんの期待に応えられたかどうかこころもたないが。
大阪ということもあって、多くの懐かしい顔もみれたのがよかった。
私がまだ大阪で働いていた18年ほど前、乳児期に薬の副作用で、脳性麻痺になった女の子がいた。
有里ちゃんという名前で、すでに24歳くらいだった。
人工呼吸器をつけ、がんばっていた。
何とか家に返したくて、私だけでなく家族やスタッフも皆でがんばって何とか在宅に持って行くことができた。
それでも家族は安心して何できもいできたわけでもないが、それでも我が家はいいもんだと思う。
この在宅までに至る過程で大変私も苦労をしたが、でも彼女の存在が今の私の医療者としての基本に大きく影響していると思う。
医者は患者によってつられるは、本当だと思う。
うちの父親の病状を診ていても思うのだが、本当は医療者の誰か一人、特に医者が本気になって、人工呼吸器を外そう、栄養をチューブではなく、口からご飯を食べさせてあげたいなど、人間らしい当たり前の姿に戻したいと希望し、手間と時間をかければ多くの人が救われるに違いない。
皆、安きに流されてしまう。
誰のせいなのか?
システムのせいなのか?
資本主義経済故なのか?
それでも医療者のこころで救われる人もいる。
一人でもそんな医療者が増えることを願う。