特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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本当の望みが実現してゆく

 最近気付いたことがある。
 人は本当に望んだことしか実現しないのかもしれない。

 医者になりたいと、学力のない私はある日思った。
 同じように思っていた友人も何人かいたが、望みが叶った人は数少ない。
 私はもちろん、ない頭を絞って勉強した。
 しかし、余り成績は上がらなかった。
 それでも大分たって知らず知らずのうちに成績が上がって、結果的に医学部に合格したが、別に何かを変えたわけではない。
 偶然かそうでないかは知らないが、勉強に集中できるようにあらゆる人たちと望んでもいなかったがなぜか、疎遠になっていった。

 そしてなぜか勉強時間が短くなっていった。どう考えても6時間が限界の毎日の自習だった。
 あの頃、毎日夜の9時が私の消灯時間だった。
 朝、4時半に起床し、毎日ランニングして朝から風呂に入り、予備校に通った。
 
 どうして、医学部に受かったのだろう??

 その答えを25年以上たった最近見つけた。

 私が勉強と同時にしていたことがある。
 それは、医学部に行くことを、頭ではなくこころから私自身の欲求にする習慣だった。
 毎日、私が睡眠前にしていたことは、なぜ私が医学部に行かねばならないかを夢想することだった。
 そして医者になってどう行動するのかを決めることだった。

 毎日不安に駆られながらそれを続けているうちに、医学部に行くことは私のこころからの要求に変わった。
 だから、エネルギーの失速もなく、ばかばかしいと思いながらも勉強をペースを落とさずに続けることができた。
 やがてその欲求の実現に向け、現実が動き始めた。気がつけば、私は医学部にいた。

 それと同じように海外医療を私の本当の欲求にした。
 最初は、頭でそれを大切だと理解していただけであった。

 もしあなたが何かを実現したいと望むなら、それの実現のための具体的な行動とそれを本当のあなたの欲求に変えるための努力と二つのことを同時にしなければ現実は動かない。
 これはきわめて重要なことだ。

 そしてもう一つ。
 物事には裏と表が同時に存在する。
 太陽には必ず月がある。
 昼と夜はセットでこの世には存在する。

 あなたの望む願望は、あなたがそれを成就したくない理由が同時に存在する。
 その隠れたマイナスの欲求を縮小させていかねばならない。
 意味わかるかな??

 この隠れたマイナスの欲求の理由を突き止め、コントロールし自分自身にGOのサインを出す。
 それから、本当の欲求に変えていき、同時に行動すると願いは実現していくというのが私の人生から得たいまのところの結論になっている。

 野球の選手になりたいと思って毎日努力する。
 しかし、なかなかレギュラーになれない。
 そこで、レギュラーになることが自分の心からの願いなのだと自分に納得させていく。
 でもレギュラーになれない。
 それは、レギュラーになりたくない、こころに隠れた欲求があるということ。
 それを見つけ、コントロールし、レギュラーになることにたいしてブレーキを外してあげねばならないということ。
 その人は、もしかしたら幼少期に対人恐怖症で人の目線集まる場所にいることに恐怖があったのかもしれない。あるいは、子どもの頃から、自分の親に目立つなと教え込まれてきたかもしれない。あるいは、子どもの頃に否定的な意見を言われたことがあるのかもしれない。何があるかはその人次第だが、そういうマイナスの元になっている原因を突き止め、解放してあげないと上手く行かないだろうということだ。

 たとえば、私。
 17年もミャンマーに関わっているのに全くミャンマー語が上手くならない。
 本当に悩みの種だ。
 その原因を、とうとう突き止めた。
 そしてこれからゆっくり解放する。
 3年後にはペラペラになっているつもり。
 
 乞う、ご期待。

 自分で上の理屈を証明してみたい。
 
 
by japanheart | 2012-05-28 08:50 | 医者の本音 | Comments(5)
さわがしいミャンマー現状

 ご存じの通り今、ミャンマーはかなり騒がしい。
 テレビだけでなく毎日商売を生業とする人々が、この国を訪れはげしく政府の役人や高官に会うために、あるいは調査等にやってくる。

 日本の政治家たちもミャンマー友好会なる組織を立ち上げたり、まあ、騒がしいこと、この上ない。

 この17年間、この国を内からも外からも見てきた人間として、まるでハイエナが死体に群がる光景を見せられているような気がする。
 日本だけじゃなく世界中がこの調子だから、どうしようもない。

 人々の暮らしもしばらくは大きく変わるだろう。貧富の差はますます激しくなる。ある程度社会が落ち着くまでに10年や20年はかかると思う。豊かになったその頃には、国民のための保険制度ができているかもしれない。


 最近、政治家や起業家をはじめ様々な分野の人たちと知り合うにつけ、やっぱり市井の人の感覚が一番、信用できるし、まともだなと思うようになっている。
 だけど、いつも犠牲になったりツケを払わされるのはこの真っ当な人たちなんだから、悲しくなる。
消費税の問題、一つとってもそうだろう、、、。

 昭和30年代の日本ような好景気のそして急成長をするミャンマーのど真ん中にいて、真っ当な生き方をしなければと改めて思った。

 その真っ当な生き方とは、市井の人により添う生き方であり、流行や廃りに沿って右往左往する生き方ではなく、自分が正しいと思うことをこつこつと良いときもそうでないときも愚直に続けていく生き方。

 私にとってどんな人生が望ましいのだろうか?

 どこかの政治家のように権力者になりお金お動かしたり、大きな仕組みを作ったりして、どんなもんだという風に世間に知らしめる生き方ではない。
 どんどんお金を儲けて、自分は大した人間で、贅沢な暮らしを当たり前にする生き方でもない。
 有名な企業家になり生涯、お金の心配をすることなく、やりたいようにやっていく生き方でもない。

 当たり前の市井人のように、毎日お金の心配を少し位しながら、世間の不合理に怒りながら、小さなことに幸せを感じる感性をもって、困った人がいたら迷わず助けてあげたいと思っているような普通の人間でありたい。

 ミャンマーにいて、今感じるのは、そんなこと。

 
 
by japanheart | 2012-05-22 01:57 | 医者の本音 | Comments(2)

少女来日の今後

少女来日の今後

 昨日、ミャンマーから治療のために来日した少女ニーニールイン。
 羽田で少し休み、そのまま空路岡山へ。

 昨日いくつかの検査を終了し、おなかの中の状況をおおかた外科医たちは掴んでいた。
 予定通り行けば来週の金曜日手術することになる。

 私の恩師である青山名誉院長、そして現在の東院長と非常に協力的で、誠にありがたいことだと思う。
 
 日本はミャンマーからみて海外で確かに進んだ国。
 しかしながら、病気の子どもとその子を連れてたったひとりでやってくる家族はいかばかりの不安かと思う。
 言葉も通じず、何もかも違う中で大変な数ヶ月を過ごすことになる。

 そこもしっかりケアーしながらサポートしなくてはいけない。

 ミャンマー国内に日本の専門家が行って手術ができる病院を建設できたらいいなと思う。
 きっと、たくさんの子どもたちがメリットを受けることだろう。

 しかし、国民は知らないかもしれないが、日本政府のODAが今度3500億円は最低でもミャンマーに拠出されることになりそう。
 この一部を使って、子ども病院を造ろうなんて考えたが、知ってた?
 病院建築の落札権利はほとんどゼネコンにしかないって。
 自分の家のように、自ら予算を取って、いい業者を自ら選び、構図を相談し、とかできないだって。
 ちょっと、おかしくない?


 じゃ、医療器機なら僕らの専門だから、出番だと思うでしょ?
 だめだめ、医療器機の応札権利は、ほとんど商社しかなんだって。

 ガチガチに利権で絡め取られている私たちの税金。
 
 自分の国の税金でまかなわれている部分にすらアクセスを許されていない。
 こんな仕組みが山のようにこの国にはある。

 こういう部分をあぶり出していくのが民主党の役目だったはず。
 あえなく撃沈。
 
 私たち国民の受難はまだまだ続きそうだ。

 ひとりのミャンマー少女のことから、日本を見ると何だか、先に自分の国を何とかしないといけないんじゃないかと、身に積まされる。

 

 
by japanheart | 2012-05-19 16:34 | 活動記録 | Comments(2)

カンボジアの貧血の少女

カンボジアの貧血の少女

 今回のカンボジア手術ミッションはミャンマー人看護師を連れての参戦となった。

 昨年からフォローしてきた10歳の貧血の激しい少女がいる。
 大きく脾臓が腫れてへそのした5cmまでの大きさになっている。
 通常の脾臓は横隔膜の下にあり、肋骨の下のラインからは出ない。

 貧血が結構あって、時々、輸血をしてきたらしい。
 本来は、血を採って分析したり、顕微鏡で見たりして診断にアプローチする。
 時には、骨髄の中身を調べる。

 しかし、、、、
 カンボジアでは、病理医といわれる診断をする医師がいない。
 この子の血を、一度顕微鏡で日本で調べてもらったが、診断は確定せず。
 次は、骨髄ということになるが、カンボジアではここで終わり。

 やがて、貧血と血小板の減少が進む。
 脾臓で、血液がトラップされ壊されていることはわかる。
 血小板が徐々に減り、9万ーー>7万ーー>5万ーーー>4万と下がりいよいよ出血の心配が出てきた。
 (普通の人は血小板は30万以上はある)

 次回私が来るのは数ヶ月後、出血はどこに起こるかわからない。
 脳に起これば、それでお終い。

 だから診断はともかく、この巨大な脾臓を摘出することになった。
 輸血を準備していざ、スタート。

 大きい脾臓を安全に取るために、ベットの角度を様々に変えながらしっかり視界に細部まで臓器を捕らえて取る、、はずだった。

 「じゃ、頭を下げるようにベット動かして!」と私。
 「すいません。このベットは壊れていて角度が変えないんです」と看護師。
 
 「WHAT????」

 奥が全く見えない!じゃないか、、、、、。

 「じゃ、XXXX鉗子をくれる。」

 「すいません。今、洗ってま~す!今から30分位で滅菌できます」

 「WHAT???」

 この子、殺す気???


 結局、この脾臓、まわりと結構、癒着もしていて膵臓も一部切除、新生血管が入り込んでいた横隔膜の一部も縫合し、締めて900ml出血した。もちろん用意していた輸血も行い、全く何もなかったように手術は終わりを告げた。
 私は、またしても2日も前から準備に現場入っていながら、ベットや器具の用意もまともに確かめていなかったスタッフたちにその後、きつく説教をしたのはいうまでもない。
 「殺す気か!お前ら!!!」ってな感じで。


 どうやら、もうすぐ退院らしい。

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by japanheart | 2012-05-15 01:45 | 活動記録 | Comments(0)
命を燃やせー いま、世界はあなたの勇気を待っている


 新刊が出ました。

 3年ぶりですね。
 良かったら読んでみてください。

 最近講演会で話している話、東北地方での活動の話、そしてこれから落下する日本でも、十分に希望を持って生きていけるようにメッセージを込めました。

 
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by japanheart | 2012-05-08 03:29 | 随想 | Comments(0)
確率  1億2000万 X 1億2000万 分の 1

昨年末頃から、患者の数が大きく増加している気がする。
 石巻に日本人スタッフを、無理矢理向かわせた関係で、ミャンマーの医療活動は、医師は私と2名のミャンマー人医師たちになってしまうことがある。

 大きな手術は、主に私がいるときに行うことになっているので、増えて来だした患者たちの手術をまさに捌いていかねばならない。
 1日に15から25件の手術を行わなければならない。
 
 執刀は私たったひとり。助手にミャンマー人医師たちが付く。

 多いときには200名を超える外来患者が押し寄せる。
 とても1日では見切れないので、翌日に振り分けられる。

 日本人の医師に診てもらいたい。
 という希望を無下にもできず、何とか診ていると、時は夕方になってしまう。
 そこから、その日の手術が開始される。

 毎日明け方まで、12時間以上手術が行われ、私は今や宿泊施設にも帰れない。
 手術室の横の、床の上に寝袋をひき、そこが私の睡眠場所になっている。
 約3時間、毎日睡眠をとり、早ければ昼頃から、遅くなれば夕方から手術が始まる。

 宣伝もなく、噂だけを聞きつけ、ミャンマー中から患者が押し寄せる。
 何日もかけてやってくる人たちも多い。
 もっとも多くの患者が来る地域は、病院から車で飛ばして4時間、ほとんどはバスで6時間かけてくる。
 だからなるべく私は丁寧に診ることにしている。
 積極的に超音波検査やX線などを行う。

 在外の日本人たちから一様に、働きが悪いと思われているミャンマー人たち。

 しかしながら、私たちの元にいるミャンマー人は大概、朝から晩まで働いている。
 
 今後、どうなっていくかは全く不明。
 健康に留意してくれという励ましはいつも受けるが、コントロール不能。
 運を天に預ける。

 学生相手に最近、100万人にひとりのプレイヤーになるためにはという講演をしている。
 もちろんそれは彼らが私のことをそう呼んでくれている。
 
 後継者はどうするのか?と良く受ける質問だ。
 何度も何度も受けてきた。

 最近、私は自分は100万分のひとりでないことに気づいた。

 私と同じように、途上国で実際に患者を治療する臨床医療に、長期間、このくらいの密度で没頭している人間は多分、日本にはいない。
 いたら教えてほしい。
 確かに、活動の一部に医療を行ったりしている人はいるかもしれない。
 しかし、それでは、やはり同列ではない。

 私の場合は、日本の大学の小児外科講師をしていたときよりも、格段に医療の技術は進歩している。
 昔の杵柄、で生きているわけではない。
 たとえ途上国で医療をしようと、医療技術が日夜進歩してこそ、臨床医療を本気でやっているといえるのだと思う。
 10年の時を経て、このまま日本に帰って医療をすれば、そのまま通用する。
 大体、10年前の私と今の私では、人間力が全く違う。
 この10年で、仕方なくながらそれほどの経験を頂いたのだと思う。

 この閉塞感たっぷりの日本で、10年以上の期間にわたって、途上国でひたすら臨床医療を続けて来た私の存在は、1億2000万分のひとり、ということになる。

 だから私の後継者が、もしも私の元に現れたなら、奇跡としかいいようがない。

 その確率は1億2000万 X 1億2000万 分の 1 !

 まあ、あり得ないだろう。

 

 

 
 
 


 
by japanheart | 2012-05-06 05:52 | 活動記録 | Comments(1)