特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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ぶれないこころ

ぶれないこころ

 最近、特に薄氷を踏む思いで、前に進んでいる。
 リスクのあるプロジェクトやリスクのある組織運営などをやっている状況にある。

 昨日も、恩師にあって当たり前の、大切なことを言われた。
 ジャパンハートを私が始めたとき、多分上手くいかないと思っていたと思う。
 ずいぶん無謀な試みを始めたものだと。
 しかし、何とかここまでやってきて、何とか少しずつ組織も大きくなり、これからも大きくなっていきそうな予感を感じてもらっている。
 

 しかしながら、なんでジャパンハートを始めたのかをいつも自問しなければならない。
 当初の目的や志を失っている組織が多い中、あるいは目的が既に、組織の生き残りのためにこそ活動をしている団体を見るにつけ、それでいいのかと思っているのだ。

 何のためにこの活動をするのか?
 何のために組織があるのか?

 手段と目的がいつしか入れ替わってしまう。

 だから、もう一度、否、何度でも足下を見たい。
 ゆっくり確かに、と反芻したい。

 いくつも何度もアドバイス頂いた。
 あまりリスクのあることはするな。 
 今までの活動だけでいいではないか。
 組織を大きくする必要はあるのか。
 
 しかし、私は私なりの思いとビジョンがある。

 自分のこころから正しいと信じることをできないくらいなら、何もしない方がましだ。
 私は知行合一を元とする人間だが、それができないくらいなら、僧侶のように祈りの力で世の中を癒しすしかないではないか。

 こころから思うのは、人間、生きて、そして死んでゆくだけだから、
 せめて一刹那の生、思いのままに生きてゆきたい。
by japanheart | 2010-10-28 09:18 | 基本 | Comments(1)

手術ミッション

手術ミッション

 1月に多国籍をまたいで手術ミッションを敢行してみたいと思っている。

 カンボジアに入り、数件の手術をし、そのままミャンマーへ移動手術を行う予定にしている。
 ミャンマーでは主に、小児の手術に特化して行うつもりにしている。期間は約1週間。

 小児外科・外科のチームを編成する予定。
 看護師も、手術ナースを募集し完全に、専門家チームを作り上げる予定で。

 このような形ができあがってくると、もっと多くの人たちが参加できる国際医療が実現する。

 年に何度かこのような試みができればいいなと思う。

 希望者は是非、登録を。


 日本しか知らず、日本でしか通用しないガラパゴス化した日本の医療界、とあるスタッフ医師は言っていたが、世界基準で医者してみたら、看護してみたらと、私からの提案。
 英語は不問です。
 優秀な通訳を用意しています。
 短期ならば、これで一応大丈夫。
 何せ、日本のチームだから。

 

 
by japanheart | 2010-10-26 23:12 | 子どものこと | Comments(1)

最近の講演会

最近の講演会

 最近の講演会の予定を少しアップ。

 10月21日 藤田保健衛生大学
     23日 東北大学 学園祭
     29日 柏市 クリスタルホール 14:00 
     30日 堺市市民セミナー  13:30
 
 11月11日 高校(東京)
    27日 堺市(大阪)
    30日 東京大学
by japanheart | 2010-10-26 22:59 | 講演会 | Comments(0)
DREAM TRAIN -私にできること

 子どもたちの施設Dream Train 。

Dream Train
 (過去記事)
DREAM TRAIN
がんばります!
DREAM TRAIN ー経過
 


 できることは誰にでもある。
 誰にでもあるが、まずは教育や職業訓練の前に、子どもたちのためにご飯を与えてほしい。
 だから、子どもたちのための食費を少しでも、Japan Heartに振り込んでほしい。
 余裕がある人はさらに教育にかけるお金を振り込んでもらうと子どもたちは、自覚はしないだろうが、将来助かると思う。

 でも食べることが最低ラインで、あとはそのあと考える。

 これさえ確保されれば、誰が現地を訪れ子どもたちのために一緒に遊んでもらっても、何をしてもらっても
 いいと思う。
 個人単位では大きなことは誰しもできないが、小さな個人の集まりがやがて大きな成果を残すときがくる。


 もう10年以上前、日本で小児外科をしていた頃の話をしてもいいだろうか。
 あるとき、裕福な医者の家系にはじめて子どもが生まれる。
 しかし、子どもはダウン症だった。
 そして、鎖肛という、生まれつき肛門がない病気で、生まれつきの腸閉鎖だった。
 母親は、どんな子どもが生まれたのか全く知らなかった。
 知らされていなかった。子どもは生まれてすぐにICUに入院したからだ。
 知らないのは多分、家族が死産ということにしていたのかもしれない。一度も母親を見なかったと思う。
 父親とその父方の家族は、その家に生まれた子どもがダウン症である事実を決して認めようしない、受け入れなかった。かわいそうなこの子は、生まれてすぐに家族に捨てられたのだ。
 そして、そのまま鎖肛という病気で死んでくれることを望んでいたのかもしれない。
 すぐに人工肛門をつくらないといけない。
 が、家族の許可がでない。何度か話し合いがもたれたが、家族の承諾はなかった。
 日に日に、子どもは状態が悪くなる。
 お腹が、パンパンに腫れ上がっている。

 もうどうしょうもない状況が続き、治療をしないという結論が繰り返される。
 結局、父方のいとこで病院経営をしている医者がいて、そこへ引き取られていった。
 その後どうなったかは、分からないが、多分死んだだろう。闇に葬られてしまった。

 実は、私は、あのとき、本当は自分の子どもとしてその子を引き取りたいと思っていた。
 許されるのならそうしてあげたかった。
 しかし、私自身の担当患児でなかったこともあり、全ての流れの中でそれを切り出せなかった。
 結局、見捨てることになった。

 今も後悔している。
 勇気がなかった自分を悔いている。
 今なら、堂々と言えるのだ。
 「じゃ、私が自分の子どもとしてそだてましょう」と。
 だから、余計に悔しい。

 過去のマイナスの力で、現在や未来をプラスに変える!


 だから今回は、躊躇しないとこころに決めている。
 あのダウン症の子どもの代わりに、この子どもたちの面倒をもっともっと見たいと思っている。

 過去を挽回したい。
 
 私の過去の記憶が、このプロジェクトを前に進めている。
by japanheart | 2010-10-19 08:52 | いのちの重み | Comments(5)

カンボジアの手術

カンボジアの手術

 今、カンボジアにいる。
 手術のミッションに4名の医者が参加している。

 小児外科 2名、整形外科 1名、形成外科 1名。
 看護師は、外部から3名、ジャパンハート内部からは6名で今回がんばっている。

 手術は色々あれど、今日は婦人科の手術を何件もした。
 カンボジアでは、子どもは無料でしてくれる病院はいくつかあるが、大人をそうしてくれる病院はない。

 ミャンマーもカンボジアもその状況下では、かなりひどくなってから手術を行うことになる。
 そのために症状が進みすぎていて、手術も本当に難しい。

 今までどれくらいの多くの手術をしてきただろう?
 それでも、危機的な状況が時として私を襲うのだ。
 人間がやること。
 どんなに経験しても、やりすぎることはない。
 そして、完璧にもならない。

 いつも自分の身の程を知る。

 
by japanheart | 2010-10-18 04:58 | 活動記録 | Comments(1)

耐えられぬ死

耐えられぬ死

 最近よく考える。
 私にとって「耐えられぬ死」というのはどういう死なのか。

 二つの死が、私にとって耐え得ぬものだと分かる。

 一つ目の耐え得ぬもの
  それは、自分の患者たちが、おそらく自分の医療技術の未熟さ故に、亡くなってしまったとき。
  今まで何度も経験している。
  その度に、嗚咽するほど苦しむ。
  もう医者を、やめて楽になりたいとこころから願う。
  しかし、目の前には、私を求める患者たちがいる。
  私は一体どうすればいいのか?

 二つ目の耐え得ぬ死。
  それは我が子の死。
  それは想像できない。
  やはり人は、生まれてきた順番に死ななければならない、と思う。
  我が子の死を、みおくることは耐え難い。

 私は、自分の死に関しては、多分恐怖はあっても、それは上の二つの死以上の苦しみではない。
 自分が消滅しようとも、苦しくはない。
 悲しみはあっても、そこに苦しみはない。

 私の父親が亡くなった。
 父親と私はちょうど30歳、離れている。

 この親の、生きた証が私に宿っているのだと認識している。
 その父親の死をみおくり、私はこころでこう誓ったのだ。
 

 あと30年間、暴れ回わります!
 
by japanheart | 2010-10-14 21:26 | いのちの重み | Comments(2)

DREAM TRAIN -経過

DREAM TRAIN ー経過

 病気で親を亡くしたり、貧困から人身売買の危険にさらされている子どもたちのための施設 DREAM TRAIN 。

 その後、施設の工事は突貫で進んでいる。
 10月終わりの完成に向け、雨期の中を土日も休まずに進めている。

 20名足らずの子どもたちからはじめ、1年で100名を超す予定だ。
 できれば数年以内に、1000名の子どもたちを収容する。
 お金もきっとかかる。

 子ども一人に一人は、里親を見つけなければならない。
 これからが大変になる。

 なぜ、このプロジェクトを始めたのか?
 どうしてこれをする必要があるのか?

 当たり前だが、これをいつもこころとアタマにおいておけるかどうかが勝負になる。

 組織でも、個人でも、大きな人数を相手にしだすと、子どもの面倒を見ることが全てになる。
 でも、なんで子どもの面倒を見ているかということがいつも意識されていなければならない。
 なぜ、それをする必要があるのか?
 子どもの面倒を見ているというのは結果であり、手段であると言い換えれる。

 私が、そのような多くの子どもの面倒を見て、育てようと思う理由は、、、。

 昔、20年も前になる。
 ある友人が実際に自分が経験したタイの北部の話をしてくれた。
 売春宿で、多くの女の人が並べられ、どの女性を買うのかと言われる。
 片方の列は、処女たちあり、片方の列は、そうでないといわれる。
 その処女の列に並ぶのは、まだ幼顔の女の子たちだったそうだ。

 それは、まさに今、私が守ろうとしている子どもたちのことではないか。
 
 
 あるスタッフはこう教えてくれる。
 バンコクにいて体うって生活している女性の8割は、だまされてこうなってしまった。
 その多くは、顔見知りや知人、親類にだまされてここにたどり着いた。

 それが自分の子どもだと想像してみたらどうだろう?
 あり得ないことではないか。
 そんな風にだまされた人間が、その後、人を信じ、社会を信じて生涯をまともに生きていけるだろうか?

 幼い頃に、だまされ、連行され、労働させられ、年ごろになれば強制的に、売春させられる。
 そして、最後は病気にかかって、治療も受けれない。当然、国籍も違うから、捨てられる。

 もし、透明人間になって、そばで一部始終を見ていることができるなら、普通の人間は一体、どれほどの時間耐えれるだろうか?

 そんな、尋常でないことが世の中に存在する。
 でも、それを阻止しようとする力があってもいいではないか、この世に。
 その力のひとつになりたい。
 そして、この世から、そんな悲しい光景を、ひとつでも減らしたい。
 ひとつ、またひとつ、と減らしてゆきたい。

 それこそが、私の目的だ。
 そんな光景など、見たくも聞きたくもない。
 だから私はやる。
 一人でもやろうと思った。

 このことを知った多くの人にお願いしたい。
 どうかこのような光景をこの世から消し去るために、私たちに力を貸してほしい。

 どうだろうか?

 私からの提案なんだけど。
 
 
by japanheart | 2010-10-10 01:16 | 子どものこと | Comments(7)

がんばります!



ミャンマーに戻ってきた。いよいよ孤児達の調整が進んでいる。施設ももうすぐ完成する。
今後の困難は十分に予想される。資金の問題もさることながら、人的な、あるいは社会的は障害が加わることだろう。
しかも、今でも、子どもたちが飢えているにもかかわらず、世界的に知られたNGOで鉛筆やノートしか配っていない組織が、
私たちの支援している子どもには手を出すな!と家族にも私たちの協力者にもプレッシャーや脅しをかけてきている。それで数人が、施設への参加を見合わせなくてはならなくなっている。そして、鉛筆とノートを片手に、飢えに苦しみ恐怖する日々はつづく。人の傲慢さには、いつもうんざりくる。
しかし、やめるわけにはいかない。
多くの子どもたちの、運命がかかっている。
多くの人たちの力が欲しい。
by japanheart | 2010-10-04 08:29 | Comments(3)