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ジャパンハートの代表。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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家族のこころ

家族のこころ

 今日は2009年最後の日。
 この年の終わりに、少しだけいい話をプレゼント。

 先日妻から届いたメールの中身を紹介したい。

 先日、小児科医であるの妻の病院で、ある子どもが亡くなったそうだ。
 その子は、小さい頃、ベッドからうつ伏せに落ちて、家族が気づくのが遅く、脳性麻痺になったしまった。
 父親も母親も、祖母も本当に悔やんでいて、いつも悲しんでいたそうだ。
 その日からずっと、一生懸命に皆で、その子の事を看病していた。
 しかし、先日亡くなったしまった。残念ながら。


 昨年7月、私が情熱大陸の放送でで最後に語った言葉を覚えているだろうか?
 先生が目指す医療とは?という問いに、私はこう答えたのだ。

 「たとえ死んでも、こころが救われている医療。」
 「助かっても助からなくても、その人の事を大切に扱う。大切に扱われるでけで、人はきっと生まれてきて良かったと思える。、、、、、、」

 この子の家族は、その言葉が、その亡くなった子どもからのメッセージに聞こえて、皆で泣いた。
 子どもは、父親や母親、祖母やみんなに感謝していると感じたそうである。

 私は今まで多くの患者に接してきて、そして死にざまを見送ってきた。
 きっとの子は、私を通じてこの家族にメッセージを届けたんだと思う。
 子どもは、感謝している。そう感じる。
 子どもがそうなったのは、誰のせいでもない。その子ども自身の運命のように、そうなったのだ。
 誰も自分を責める必要ない。
 そうなった自分の為に、家族はずっと寄り添ってくれた。尽くしてくれた。
 それ以上、何を望むだろう?
 満足している。その子は満足して、あの世に帰って行ったのだと思う。
 
 子どもが死んでちょうど49日目のその日、この家族がそろって、私が出た情熱大陸を見たのは決して偶然ではないだろう。

 そして私を通じて、子どもはメッセージを送ったのだ。

     「長い間、ありがとう!」
by japanheart | 2009-12-31 16:53 | いのちの重み | Comments(2)

生後10日の運命

生後10日の運命

 今日、生後10日目の男の子がやってきた。体重は2200g。
 生まれつき肛門がない。ないから便がでない、いわゆる先天性の腸閉塞。

 生まれた村から近くの大きな町の病院に行く。
 いくつか検査をされ、結構お金を使うが、ここでは治療が出来ないといわれ、大都市マンダレーの子ども病院に行くように言われる。
 産後10日目の母親は父親と一緒に、この数百キロの道程を満員バスに乗りやってきた。

 が、、、、。

 医者からこの家族には到底払えないお金の金額を提示される。
 子どものいのちを諦め帰ろうとした。
 ある医者が、私達の存在を教えた。あそこなら手術をしてくれるかもしれない。

 そこから1時間再び、ここまで満員バスでやってきた。

 既に子どものお腹はパンパンに腫れあがり、口からは便臭がしている。
 たぶんギリギリだった。あと1日か2日、遅れていたら多分いのちはなかったかもしれない。

 緊急で人工肛門を造る手術をした。
 たくさんのガスと便がではじめた。

 今は点滴を受けながら、すやすやと眠っている。
 隣では母親が疲れて眠っている。
 そして、近くのベッドで父親が眠っている。

 私といえば、今日、ここにいて良かった。
by japanheart | 2009-12-29 03:14 | 活動記録 | Comments(1)

ゴートゥー歩く

ゴートゥー歩く

 情熱大陸に出ていた足がひっついた火傷の子どもが歩いている。
 松葉ずえを一本、小脇に抱え、すたすたと上に下にと階段すら気にせずに歩く。
 
 ここに来た頃の話を中田先生が昨日していた。
 笑わない、おびえて、顔を引きつらせている。

 多くの子どもが遊んでいても、部屋の隅で震えていた。
 励まして外の部屋に連れ出すと、元の子ども部屋の隅に帰せという。

 いつもおびえていた。
 生まれてからの記憶は、家の中と家の周りの少しの空間だけ。
 会う人は両親と兄弟、そして本当に近くの住人だけだった。

 手術は決して簡単ではなかったが、本当に良かったと思う。
 ここに来てくれて。

 人のいのちがすくをれるというのは、決して数だけの話ではないのだとここで分かるようになった。

 人生の質が変わる。ここから変わる。
 それはまるで新しいいのちを吹き込まれひろったようだ。

 このような子ども達をどれほど見てきただろうか?
 そしてこれからもこのような子ども達のいのちを、生み出してゆきたいのだ。
by japanheart | 2009-12-28 03:30 | 活動記録 | Comments(1)
再びーミャンマーへ2009年最終ミッション

 今日再び、ミャンマーへ向かう。約10日間の日本滞在は嵐のように過ぎ、東京・大阪・九州・岡山とめぐり今から出発する。
 本年の目標は達成しえたろうかと考えたとき、素直に頷けないでいる。
多分、目標設定が具体性を欠いているからかもしれない。
 忙しくなるにつけ、自分の健康、家族との調和、スタッフの生活、想い、現地の患者たちの治療などうまくバランスをとってゆきたいなと思う。

 私は心がけていることがあって、それはピークを作らないこと。
 環境のことではなく、こころもちのことを言っている。
 言い換えれば、いつも不満足でいること。

 この不満足さが、多分常に私を向上させてくれると信じている。
なぜだ私の中で現状維持を否定する働きがある。現状維持は、すなわち緩やかな衰退を意味している感覚がある。緩やかな衰退という流れになじんでしまうと、ある時突然、急降下をし始めるという事態に陥った時、体制の建て直しなどほとんど不可能になる。
 そうやって潰れていく組織は何も企業に限ったことではなく、国や個人でも同じことだ。

 常に新たな改新と変えてはならないものの自覚し、今の不満足から次の段階を生み出し、そして再びその中で不満足な部分を知覚してゆく。

 いつも10年単位で物事を判断しようと心がけている。
2年で正しいことが10年で正しい保証などない。
だから、小さな成功や達成に浮かれないでいつも時間軸の中で小さな変動なんだと自分に言い聞かせている。
 
 2009年は今一だった。
 2010年も今ひとつだろうが、2009年よりかなりいい年になる。
 
 
by japanheart | 2009-12-22 19:06 | 活動記録 | Comments(0)

元を取る

元を取る

 私には常に「元を取る」という考えがある。単純に投資に対して、その成果を得るということだ。

 ここに参加するスタッフは、看護師で、基本1年半、医師は2年間の間、無給で働くことを元としている。
 恋人と離れ、家族と離れ、お金を持ち出し、という具合に皆、ここにやって来て活動に参加する。
 だから元を取ってもらいたいと思っている。人生の大切な時間を2年もこのために生きるのだから最大限の成果を持って帰ってもらいたい。
 小さな見栄やお金への欲求、自己主張などを押さえ、大きな成果を持って帰ってもらいたいのだ。

 たとえば私は家族と離れているため、2人の子どもの出産に日には海外にいた。長男は生後2ヶ月目に初めて対面をした。特に最近は忙しくなって、今回も帰国時に1日しか家に帰れないでいる。

 自分のためにやっている活動だけれども、妻を筆頭に家族に迷惑をかけているのは事実であり、私がそのための成果を挙げれないでいるというのは、最も恐れることだ。
 自分もそして私の周りの人たちにも迷惑をかけている分、必ずその成果を有り余るほど回収してやろうというのが私の決意だ。


 お金も時間もかけてやってきた割には、みんな淡泊だなというのが、私の印象だ。
 ハングリー精神というのは、何でもかんでも欲しがるというのではなく、投資した分の成果はきっちり頂くというあり方だと思う。

 皆、自分の人生にハングリーでいてもらいたいものだ。
by japanheart | 2009-12-21 21:36 | 基本 | Comments(0)

こころがけ

こころがけ

 九州をまわって、今東京に帰ってきた。
 相変わらず、忙しく日本でも動いている。
 九州では、講演会を福岡で3件行い、そして五島列島の上五島に行ってきた。
 激しい寒波の中、大揺れの船に乗り、早朝真っ暗な港に到着した。

 ここの上五島病院には、現在ジャパンハートの武内看護師を出している。
 久しぶりに見る彼女は相変わらず元気そうにしていた。夜勤明けの早朝にもかかわらず、きっちり出迎えてもらった。
 お昼過ぎから院長、師長、事務部長と今後の話をした。

 とにかく都会で働いている多くの医療職人たちに、何とかこのような地域で生涯のうち1年くらい、しっかりと働くことの意義と、地域医療のすばらしさを認識してもらえるように、ということで協力してゆくという話し合いだった。

 いろいろな人と会う中で私が感じるのは、医療職はやはり仕事に自己成長を重ね、そこに人生の意味も見出していかなければ、患者を傷つける、あるいは患者を不幸なままにしておく可能性が格段に増すということだ。
 週末の余暇を楽しみして、給与の増減に不満を持つようなあり方では、患者は確実に危険にさらされる。

 常に自己に改善と成長を迫り、患者との心的、身体的コミュニケーションを深化させるにはと考えていなければ、多分、医療というのは手間がかかり、重労働なものだけに、すべて面倒くさくなる。
 そうして患者の様態は、見逃され、治療も後手に回る。
 こうした事柄は、今までいやというほど経験してきた。
しかし、その結果にすら医療者はまったく無関心でいるももいれば、言い訳に終始するものばかりだ。

 医療者という道を選び、人生の中心の40年も費やしすのだから、そこに意義や意味を見出さなければ、あるいはそこをいやいや過ごすならば、なんともったいないことか。
 そんな人間は医療から引退した後も、充実した人生などもてるはずがない。
 そうして結局、密度の薄い人生を生きることになる。

 自分の人生も傷つけず、他人の人生も傷つけない生き方がある。
 医療者は、すべて自己のこころにかかっている。
 
by japanheart | 2009-12-20 06:55 | 医者の本音 | Comments(0)

勇気を持って

勇気を持って

 細心の注意を払いつつ、大胆に前に進むこと、という考えが私の中にあるひとつの基準になっている。

 どうしてそういう行動をするのかと他人には理解できないような大胆さをもっていたいと思う。

 最近は”利口な”日本人が増えたので、なんでも理屈ばかりでものを決めるが、時には思いっきり羽目をはずしてみたい。

 そこから何かが生まれるかもしれない。

 昔、友人からの手紙に、世を変えるのはいつも「きちがい」だから、そのままの調子で行ってくださいと書いてあった。

 今回、生まれつき頭骸骨に3cmほどの穴が開き、そこから脳の一部が飛び出している「脳瘤」という病気の手術を日本で行うために大きなエネルギーを使った。まあ、効率をまったく無視して、そうしたのだが、昔から多くに人に言われる忠告に、一人の子どもにお金を投入するより、多くの子どもを救うのがいいのではというものがあるが、正解はないと思っている。私が親の立場に立つか、他人のままでいるのかで、結論は変わる。

今回、その手術をもちろん私はやったこともなく、しかも脳外科領域にの手術だったので、日本でやってもらった。同じ病気の子どもがまだ現地には多くいるが、今後のことはまったく考慮していなかった。
15時間にわたる手術をそばで、ずっと見続けて、大胆にも私は、この手術は難しくないと思ってしまった。
もちろん日本と同じやり方はありえないが、患者にとっては治れば何でもいいので、結論を同じにするという前提でやるならば、現地で同じ病気の子どもたちをある程度は治してゆける。

そして気の早い私は、先日、2歳の同じ病気の子どもを手術した。

昨日、日本に帰ってきたが、現地から来た報告によると、もうすぐ退院できるそうだ。
by japanheart | 2009-12-14 01:11 | 活動記録 | Comments(2)
カンボジア医療活動ー始まる

 
 今、カンボジア首都プノンペンに戻ってきた。

 プレイベン州という地方の公立病院でのジャパンハートの手術ミッションを10日間終えた。

 ミャンマーを先月末に後にし、今月の初めからカンボジアにいた。

 カンボジアでは保健活動はすでに始まっていたが、医療活動もようやくスタートを切った。

 多くの人たちから、「保健の前に、今困っている病人たちがいる、まずはその人たちを何とかしてほしい」、と何度も言われた。
 医療活動は、さまざまな面で準備がいる。少し時間がかかってしまった。

 しかし、これでようやく、両輪が回り始めた。


 ジャパンハートスタッフ15名ほどでのミッションだった。


 これからカンボジア事業では大々的に、ミッションを展開する予定だ。
 誰でもが参加できる、たとえ1日からでも自分の時間とエネルギー、そして少しのお金を使えば参加できる国際医療、国際貢献を、日本に具現化してみせる。

 特別な人たち、特別な資格で囲い込んだ国際医療という分野を、社会に解き放つ。
by japanheart | 2009-12-10 00:18 | 活動記録 | Comments(0)

再び、情熱大陸

再び、情熱大陸

 再び、「情熱大陸」に出演することに決まった。

 前回の放送が好評だったらしく、そうなった。 かなり異例のことのようだ。

 私の能力というより、作り手の能力のような気もするが。


 ようやく長かった撮影も終了し、2010年1月、放送になりそうだ。

 今回は、日本-ミャンマー-カンボジアと3カ国を結び撮影が行われた。

 また放送日が決まったら、広報をします。


 
by japanheart | 2009-12-09 18:38 | 活動記録 | Comments(2)