「ほっ」と。キャンペーン

ジャパンハートの代表。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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緊張と弛緩から得る

緊張と弛緩

緊張と弛緩を繰り返す。
緊張だけでは人は、事切れる。
弛緩だけでは人は、流れを失い、自分を見失う。

今ココで働くものたちは、あまりの忙しさに弛緩したいと願い続けていたと思う。
絶妙な弛緩と緊張のバランスから実に多くの事柄が、自分の中に形成されていく。

緊張の連続の中では、堆積はしても醗酵や成熟はしない。
すべての経験や知識は、成熟して知恵に昇華する。

今ジャパンハートのスタッフは、私の日本への帰国のこのときに、しばしの醗酵の時期を経験している。

この後、彼らが少し前に何を得ていたかが、試される。
私はそのときを静かに待っている。
by japanheart | 2006-07-29 20:29 | 基本 | Comments(0)

2つの選択

2つの選択

ココで新しい看護婦さんたちが働き始めて2ヶ月。そろそろ様々な面で疲れが見え始める頃になる。
毎日朝から夜中まで働き続けた上に、私に怒られ続けているからかなりストレスも溜まっていることだろう。
彼らも本気なら私も本気で、妥協はほとんどしない。
10年後の日本の国際医療の看護師たちの指導者を創っているつもりだ。
本当に外国の医療を自分の中に沈めて、自分の一部にする作業だ。
だから妥協はしない。今の妥協は将来、外国で人の命を奪うことにつながる。
形だけの国際医療や見せかけが派手な国際医療はココにはない。

私は本物の姿のみを求めている。
    彼らに対して
     「自分の人生と真摯に本気に向かい合いますか?」
   という私からの問いかけである。

彼らには2つの選択しかない。
帰るか、歯を食いしばってココに留まるか。
弱い者は帰る理由ばかりを模索する。

歯を食いしばって耐え、壁を突き抜けたときに本当の自由を味わうことが出来る。
その瞬間の快感を、真の豊かさという。
by japanheart | 2006-07-24 01:55 | スタッフと想い | Comments(0)



今日は朝からしとしとと雨が降っている。
この国では雨は何よりありがたい。
私たちがいつも浴びている水は川から直接上がってくる変色した水だ。
大雨が降れば、シャンプーと石鹸を持って表に飛びだす。
それだけで気持ちいい。

何もかもが、、、何が価値があって、何がそうでないのかも分からなくなってしまった日本という国。そして日本人たち。
大いなる価値に包まれていることすらも気づかないでしまっているようだ。

ごく当たり前の日常の、ごく当たり前の価値に気づくことが出来れば、人生もっと豊かに楽しくなりそうだ。

ココに流れる川は、いつも黄色く変色し、私に遠い祖国のことを気づかせる。
by japanheart | 2006-07-19 01:30 | 活動記録 | Comments(0)

マンゴの季節

マンゴの季節に思うこと

この季節、ミャンマーはマンゴの季節です。
果物王国という感じです。
マンゴーには様々な種類や味があり、どれもそれぞれによろしく毎日頂いています。

患者さんたちから差し入れられたマンゴーは、何よりです。
治療がうまくいってもいかなくても同じように感謝して届けてくれるのです。

先日、肝癌を患い、後1月は持たないだろうというお坊さんが来ました。
周りの人には正直に話し、どうするかを検討しました。
周りの人たちは、すぐに家に帰すと癌であることが分かりしかもがっかりするので、3日ほど入院させてくれということになりました。
同意し、3日ほど効きもしない薬を処方し、点滴もしてその3日後、彼らは帰っていきました。
その日の届けられたその患者さんや家族からの、彼らにとっては決して安くない、大量のご馳走を私たちは夜ご飯にいただきました。
私たちがしていることは、一体なんだろうと考えつつ、またその近い将来確実にこの世からいなくなってしまう、あのお坊さんの顔を少しだけ思い出しつつ。

人の命を助けるだけが医療ではない、ということなのだろうか。
by japanheart | 2006-07-13 05:57 | 病と人間 | Comments(3)

熱発の少女

原因を確かめる

6日間高い発熱が続いた少女がやって来た。衰弱していた。
症状は熱以外に全くなし。かすかにお腹が痛むらしい。

一体何の熱なのか?

超音波をしてみる。
かすかに腹水が溜まっている。
肝臓や腎臓やすい臓は問題ない。
胆嚢に薄い砂のような胆砂が確認できる。
十二指腸がかすかにむくんでいる。潰瘍はないようだ。

お腹のレントゲンを撮る。
大きな情報はない。腸閉塞もない。超音波の所見と同じだ。

ココの血液検査は全く当てにならないので、しても仕方ないからしない。

これだけの所見から色々な病気を想像してみる。
そこで思考は止まる。

あとは私の経験が頼りになる。
この土地の病気を知っていることと、日本も含め15年間、子どもを診てきた経験だけが頼りだ。

病気を定め、1つの薬を選択した。
4日後、熱はゆっくり下がり始める。
6日後、完全に解熱した。

来たときは衰弱し、全く動かなかった子どもが元気に点滴をされながらでも座っている。

一体、何の熱だったのか、答は永遠の霧の中だ。

たった一つの事実。そして答。
 この子の命は助かった。

それ以外、何も分からない。
by japanheart | 2006-07-05 22:26 | いのちの重み | Comments(2)