ジャパンハートの代表。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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2005年の終わりに思う

2005年の終わりに思う
今年も遂に終わりの日を向かえ、ゆっくり年が移り変わっていきます。今は現地時間の夜9時を回りました。今年最後の手術を終え、私だけ一足早く、うちに帰ってきました。後のジャパンハートスタッフはまだ皆病院で働き続けています。彼らを見るといつも頼もしく感じます。体力があって、気力もあって、夢も希望もある、それはすなわち人間としてのエレルギーがあるということだと思います。こういう人たちが新しい時代を創りだしていくんだなと思います。
いつも私は彼らに肩書きや金銭的欲求に踊らされる事なく、本物の実力をつけたほうがいいと諭しています。そして彼らはその言葉どうりにココで頑張り、日本や世界にちっていきます。
彼らの将来が楽しみであり、私はいつまでも彼らに少しでもいい刺激を与えれるように、進歩・進化して行きたいと思っています。
これからこのジャパンハートに関わるだろう多くの若き世代の人たちに。

               私はココで待っています。
                 道のために来たれ!
by japanheart | 2005-12-31 23:40 | 医者の本音 | Comments(1)

途上国で向かえる年末

途上国で向かえる年末
今年もまた、この国で年末を迎えました。
今日、朝病院に行く前にふと見上げた空は、日本の都会では決して見ることが出来ない美しい青空でした。そこに、溶け込む美しい川や山々がそのコントラストで調和をとっています。
人間の幸せを、精神的な充足に求めるとしたら、電気も水も何もかも私たちにとっては不十分で不自由を感じているこの土地での生活は、逆に人間としての幸せをもたらしていてくれる幸せの大地ということになります。
いつも人としての幸せとは何なのかということを自問自答し続けている私にとって、この土地で与えられる様々な試練は決して不幸の泉源ではなく、むしろ当たり前のそして本当の幸せとは何かを悟らせる大いなる機会であると思っています。
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by japanheart | 2005-12-29 23:47 | 医者の本音 | Comments(3)

夢を諦めるの?

雨が降って
再び、日本での広報を終えてミャンマーに戻ってきました。
雨期も明け、一番いい季節がやって来て、多くの観光客がやって来ています。ところがなんと毎日雨の連続です。こんな経験はあまりした事がありません。雨が降ると、患者さんもココにはアクセスしにくくなり確実に患者が減ります。せっかく急いで帰ってきましたが、少し残念です。
雨の季節に湿っぽい話をももう1つ。
ココには多くの看護婦さんたちがやって来ます。ココで長い間私と共に活動したい人は出来れば必ず1週間ほどこちらに来てそれから働いて、その後本格的に立候補してもらいます。
今度もそのような方が年明けから来る予定でしたが、なんと彼女が働く日本の病院が反対したそうです。理由はこの国の政治体制のこと、それから感染症の危険だそうです。そして彼女は来るのをやめたという結論。
私は誰も無責任だと思っています。
この国のこの政治体制の一体何がどれ程、どのように危険かも、どのような感染症がどのくらいのリスクで発生するかも誰も調べず、誰にも聞かず。ただ思い込みだけでそのように他人の人生に介入する病院側の人間たち。そしてそれを仕方ないといって諦めてしまう本人。病院の人間達は誰も彼女の人生の責任を取ってくれないのに。
時間は本当に大切だと、今誰よりも私は思っています。
今日やるべき事を何もしないで今の自分の壁を越えれるはずがない。今日を努力した人が明日新しい道を、さらなる可能性の道を進んでいけるという、ごく当たりまえの事実。
本当に自分の夢をそんなに簡単に諦めたり、延長したりできるのか?私には考えられないし、ここで働くスタッフ達もそのことに関しては多分私と同じ気持ちだと思う。
夢があるから、その前の様々な障害は、結果的に些細な事だったと後で思うようになる。
そう、思っています。
by japanheart | 2005-12-26 22:09 | 医者の本音 | Comments(0)
外国から患者を日本にーその5
今回の結末。
今回、この女性は日本に手術を受けにいけるということで準備を進めていました。
そして受け入れ側病院、最後のカンファレンスである科、おそらく形成外科の医師が手術に反対しました。理由は手術後の顔の形成に十分な期待が持てないこと、そしてこの女性が腫瘍が悪性のものでないことでした。悪性ならたとえ術後、顔の形成が悪くても、許されるのだがということでした。
私は、この決定を受けて日本行きをあきらめざるを得なくなってしまいました。
そして、どうしてこのような結論になったのかを、改めて考えてみました。
それは前に書いたとうり、ある短い時間軸の中で、結論を出しているこの病院の医師と、この患者を過去から、現在そして未来へと長い時間軸を引いて考えているという私の違いにあるのだと結論を得ました。自分たちの手術が、どれほどうまくいくのかということを中心に考えたのだと思いました。この女性が、この10年で味わってきた苦しみと、そして今の状況、もし手術を受けれなかった場合、受けて顔の形成がうまくいかなかった場合の将来、そしてそのリスク。途上国の一女性が多くの困難を押し切り、乗り越えて、日本のような国に行くための努力.確率。そして今回いけなかった場合、将来再び幾多の困難を押し切ってそれが可能になる可能性。
それらを総合して、判断すべきであると私は考えています。
しかし、、。日本の彼らの決定を私は受け入れています。
私にはこのような活動をする中で得た大切な教訓があります。
  自分で道は切り開く。そして誰にも期待しない。ただ感謝するのみ
今回この患者や家族にとって一番の幸運はなんだったのか?
それは、私に出会ったことだと、いつの日か思ってもらえるようにしてみたいと思います。
私はまだぜんぜん諦めていません。
次の手を今も考えています。
そしてそれがだめならまたその次の手を。

by japanheart | 2005-12-17 14:25 | 活動記録 | Comments(0)
外国から患者を日本にーその4
そして今回。
当初この患者の女性は耳鼻科領域の手術になると考えられていましたが、その後の顔面形成・経過状況を含め耳鼻科・形成外科・外科などのどうやら少なくとも2科から3科にまたがりそうだということになり、特に術後の顔面状態をある程度正常に保つことが難しいことから、形成外科が日本での手術受け入れに反対したようです。結果、非常に悲しいことに受け入れは中止となってしまいました。
ひとつの私には医師としての考えがあります。
それは患者を治療する場合、その患者の過去・現在・未来を見て治療していくという考えです。今回の女性の場合、この人はこの病気を患って10年近く、一体どれほどの苦しみと悲しみを味わい、どんな偏見と戦ってきたのか。そしてそれを取り巻く家族たちはどのような想いで生きてきたのか?現在、途上国に生活する人々が最後の希望として日本のような先進国に行くことは、どのくらい大変なことで、人生がかかったことであるのか、そしてもしそれが不可能になったとき、患者にどのような未来が待っているのか?それらを含め、現在の患者の状況を判断してどのような治療をするのか決定していくというのが、私の考えです。
今回の決定が私のこの考え方とどのような治療の選択肢の違いを生んでくるのか次回は考えてみたいともいます。
by japanheart | 2005-12-10 16:21 | 活動記録 | Comments(0)
外国から患者を日本にーその3
時間が少しづつ過ぎていきました。
昨年の日本への患者を連れて行き、手術を行った経験から、これもそうせざるを得ないという結論に達しました。
患者を日本へ、という事柄には多くのリスクがつきまといます。
そして、この様な子どもは途上国には無数にいてお金もかかるし限もない現実があります。
あるとき、シンガポールで講演会をしていた時、ある人が私にこの様な子どもがたくさんいると思うがどのようにして子どもを選び、またどのような対処をしているのかという質問をもらいました。そのとき私は、はっきりと上手くは応える事が出来ませんでした。
それからこの件に関しては、考え続け、今はこのように結論付けています。
患者決定をするための要素は1)患者の状態 2)家族の対応 3)私の状態
一言とで言うと三者の調和度ということになります。
3)に関して最近よくよく吟味したのですが、これはどうも私の人生観をベースにした感情的な問題だということが分かりました。正直に告白すると、気の迷いに近いような、このままではほっとけないという気持ちに近いような感情です。人間には全てを理屈で割り切る事はできないということです。そして最後にもう1つ重要な要素があります。
それは、日本で治療を断わられた場合、一か八かでも私が治療や手術に打って出れるかというととです。
患者とその家族にとっては私が最後の砦になるわけですから。
これが全て整って初めて患者を日本に連れて行こうということになるのだと思います。
そして今回は。
by japanheart | 2005-12-06 11:26 | 活動記録 | Comments(0)
外国から患者を日本に
前回の続きです。
この女性の治療には多くの問題点がありました。1つはこの国で診断がつかなかったこと。シンガポールに送った検体でもはっきりした答えが出なかったために、治療場所が難しい事もあり、治療が停止されてしまいました。西洋医学の治療を受けれなくなったため、この家族はこの国の伝統医療を受けることにしました。しかし、結果はおもわしくなく腫瘍は増大していきます。
日々悲嘆にくれる家族は、放射線治療を受けるべく決意し、顔面に放射線を当てますが、まもなく左目失明の危機に直面し治療を断念しました。
この女性と家族は私の前に現れました。遠く600キロの距離を動いて私の元へやってきたのです。
私は今まで様々な病気をその専門の如何に関わらず出来うる限りやって来ました。
しかし、今回はさすがに私の経験した事のない場所に腫瘍があります。これをどうしたらいいのか考え続けました。
by japanheart | 2005-12-04 23:25 | 活動記録 | Comments(0)
外国から患者を日本にーその1
外国からどうしてもその国の事情で治療が困難な人たちを海外へ連れて行き治療をするということがあります。
今回私はある女の人を連れ出す計画にしていました。年齢は24歳10年近く顔面の腫瘍で苦しんでおり、次第に変形もひどくなり長く人前に出れない状態でした。顔面といっても副鼻腔という顔の中にある箇所から発生し左顔面が変形しています。
この女の人の10歳台から24歳の今までの人生は家族の話を聞くととても同情してもしきれないものがあります。この人は始めてあったときから人に怯えていました。母親の後ろに隠れるその姿はとても24歳の大人ではなく、世間に怯える幼き子どものようです。この女性がどんなにか辛い時間を過ごしてきたかは想像に難くないことが、私にはすぐに分かりました。
by japanheart | 2005-12-03 01:02 | 活動記録 | Comments(2)

医療スタッフに

医療スタッフに
海外で医療援助を行う場合、どうしても器材等が不足します。
なるべくいい状態で診断等をしてあげたいのは日本でも海外でも変わりません。
今年は日本の草の根無償というのを病院でもらい超音波などの器材を入れることが出来ました。
病院スタッフに器材の説明・トレーニングをしている写真です。
こういう予算があるのは大変ありがたいことで、是非有効に使いたいと思います。何と言っても僕らの税金が大本ですから。
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by japanheart | 2005-12-01 16:48 | 活動記録 | Comments(0)