バンコク空港閉鎖で
2008年 12月 03日
デモ隊のバンコク空港閉鎖によってミャンマーへの帰国が延びてしまった。
ミャンマーへはタイのバンコク経由で行くのが一般的に便利。
私の場合、現地発の航空券なので、他の都市経由はいまさらできないという始末。
現地の神白先生からはできれば5日までに現地に入ってほしいと言ってきたが、仕方ないか。
この時期には、もともと現地への見学を予定していた医師や看護師、学生が何人もいる。
残念ながら、調整を試みたが入国できなかった人もいる。
あるいは、バンコクの空港での乗り換えだけでも何か怖いことが起こるのではないかと、辞めようと尻込みする人もいる。
恐ろしければやめるのがいい。
しかし私は驚くのだ。
この数日私は、現地入りできるかばかりを考えていた。
私が遅れれば待っている患者たちが気の毒だからだ。
関心は、患者たちのことだけだった。
強いて言えば、バンコクの空港は早く解除されれば、すぐにでもいけるのに、という程度だっ た。
一方で、バンコクの空港での自身の安全を心配し尻込みする人もいる。
これは医療者としてどうかとも思うが、近年の様々な爆破などをみると、これくらいの用心深さは必要になってきているかもしれない。
今までであれば、貧弱は意志だと一刀両断にしていたが、そんな無責任な発言もできなくなっている。
まあしかし、私はどうも昔のままで、患者のことしか見えなかった。
渡航をやめる人たちと私、どちらが長生きするかはわからないが、医療者としては私は幸せだなと思った。