特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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心痛く

心痛く

 今、サガインの活動地には、おそらく麻酔のアレルギーによって子供が意識がいまだに回復しないままに毎日スタッフが対応している。

 すりつぶした食事を作り、手足をリハビリさせ、できうる限りみながんばってくれている。

 ある日、私はあまり行かない夜の病院へ行って、そのこの部屋をのぞいてみた。蚊よけの蚊帳が張られ、その中で眠る子供。その横のベンチの上でこの子の母親は深い睡眠についている。
 その部屋から、声が聞こえてくる。
 そのこの枕元に腰かけ、私たちのミャンマー人スタッフの男性が、お経を上げていた。
 敬虔な仏教徒である彼らは、いつも心の仏教があり、苦しいとき、悲しいとき、何かを願うとき、必ずお経を上げている。

 子供の回復を祈り、彼は毎日、みなが仕事を終えた後、夜遅くに子供の枕元でお経を上げてくれていた。
  
 私が心痛くなる。
 もう少し、医者としての能力に長け、いち早く子供の異常を発見していたら、誰も苦しませはしなかったのにと、本当に思う。

 枕元に子供が元気だったころの笑っている子供の写真がある。
 
私は医者として、もう十分に悲しみを背負いすぎた感がある。
何人分の医者の、悲しみを背負ってきたのだろうか?

 たくましく動く、日本の若い医師たちがうらやましい。

  
by japanheart | 2008-11-12 00:44 | いのちの重み | Comments(0)