ゆっくり確実に
2008年 10月 10日
今回の手術ミッションは、慎重に確実にことを進めた。
60件ほどの手術を完了した。
今までは、ただがむしゃらに皆がやってきた。
それでなんとなくうまくくぐり抜けてきた。
でも、あらゆる状況が裏目に出たとき、もう調整がきかなくなることを、身をもって体験した。
われわれの仕事は、直接、人の命に通じている。
失敗は本来、許されない。
敗走した軍勢よろしく、全てが後退し続ける。
今回、私自身が大きく成長しなければならない、数ヶ月だった。
それは、身をもって、数から質への自身の医療概念の転換を迫られる出来事だった。
初めてメスを握った緊張感を持って、ゆっくり確実に自身の新生を確かめながら、手術を行なったのだ。