お金の問題もあるけど
2005年 09月 04日
発展途上国では、多くの人たちが大変に貧しく、飢えの問題もあると思われがちです。それは、一部の偏ったものの見方と報道のせいです。戦争や災害は別として、大体、飢えが数十年も続けはその国はほとんど壊滅的な状態になるはずなのに、どこの国でも人口が増加しているのです。通常そんなことはありえません。中国だって20年ほど前まではかなり貧しく栄養状態が悪かったといわれていますが、そんなときでも人口は増え続けていたのです。それは、本質的に多少の貧困を人間は有史以来乗り越えて、今に至っているということです。ミャンマーだって同様です。この国でも通常は栄養不足で、或いは栄養危機で餓死が発生することはありません。昔からたくさんお米が獲れてミャンマーは豊かな国なのです。
それとは別に今や田舎の村々にも入り込んでいるお金というシステムが、人々を苦しめているという考え方もあります。今やどこへ行っても物々交換で医療をしてはくれません。圧倒的に現金収入が不足する村落の人々はこの金銭経済に苦しんでいるというのが実情です。しかし、これは現実です。その問題をいかに解決して、医療を提供するのか。そこが智恵の絞りどころです。私達はこの問題を解決するため、ある程度厳重にその家計を調査し、その人にあった医療コストを請求します。一人当たりどんなに治療しても、たとえ1年入院し、3回手術を受けても、最高3000円程度にしています。そしてこの治療費のお金は再び、より貧しき人々の薬代などに充てて行くことにしています。実際は数万円治療費がかかることもありますが、それは我々がファンドの中から払うことになります。この写真は無料で指の手術治療を受けた子供の僧侶です。