特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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天職の見つけ方

天職の見つけ方

 今日も再び妻との会話から。

うちの妻が今日も再び私に質問を投げかけてきた。

「どうしたら自分がどの分野に向いているとか、どういう分野に才能があるとかを発見できるのでしょうか?」

特別な才能を発見する、あるいはその人の天職を発見する方法は私にはひとつしか見当たらない。

 「目の前の仕事に同化するほどに、没入を繰り返すこと。」

 少し説明が要るが、たとえばそれが掃除であろうが、料理であろうが我を忘れて、必死にやってみる以外にない。そうすれば不思議と自分の才能ある分野に辿り着いている。
 だまされたと思って若い人たちはやってみてほしい。本当になるから。しかし、何年でそこにたどり着くかはその人に与えられている縁だから分らない。

 この同化と没入ということがキーワードになる。
 同化は少し説明すると、一流の野球選手が球を打つとき、自分の手や腕とバットの境界がなくなるような感じといえる。あるいは、一流の武道家が、腕の延長線のように剣や槍を使うのに似ている。すなわち一体化。その事象と、合一すると言い換えることが出来るかもしれない。
これは単に物質的なことだけでなく、場や時にも当てはまる。
 これを呼び起こす秘訣は没入するということ。

これらから起こるものは、すなわち自我の消失、もっと簡単に言うと、我欲の消失。
自分の進路を塞ぐのは、常に欲、自分の欲であるように思う。
才能や天職を見つけたければ、瞬間瞬間に我欲を消し去っていかないといけない。
それが上手くいかないと、人はやがてはその天職にたどり着くかもしれないが、時間を失う。

知らず知らずのうちに我欲の罠にはまる。自分ではなんだかんだと理由付けして、上手く自分をごまかしながら生きていけるが、きっちり自分で人生という時間を消費しながらつけを払う羽目になる。

 理性だけで考えているうちは決して直線では進めない。
最短距離をいきたければ、心と感性で人生を掴み取る必要がある。

だから私は、その時に一番大切で、一番必要なものたったひとつだけ、それだけを取りにいかねばならないと言っている。その目標は、航海での星の役割を果たす。あとはその星の方向を一度見定めたら、我を忘れて必死に舵を漕ぐ。ひたすら漕ぐ。時々星の位置を確認する。そして漕ぐ。

 この繰り返しで、才能を開花させてゆく。
by japanheart | 2008-02-20 02:22 | 天職