特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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寄付金のこと

寄付金のこと

 先日地方から東京に向かう飛行機の出発を待っていた時、ある中年男性に声をかけられた。その人の顔ははっきりと覚えていた。
昔、私が主治医を務めた小児癌で亡くなった5歳の少年の父親だった。
長い3年余りの闘病だった。途中、転移で目が見えなくなっても、最期まで明るい少年だった。

 実は3年前、この子供の名前で、寄付のお金が振り込まれていた。金額は7000円だった。私にはすぐにあの亡くなった少年の家族が振り込んでくれたのだと分った。
有難かった。
しかし、その時の私には少し中途半端なその金額の意味が分らなかった。

あれから3年、その意味を知ることになる。

その父親が語り始めた。
「あの子が死ぬまでに貯めていたお金が、7000円ありました。そのお金を使っていただこうとそのまま寄付させてもらいました。」

5歳の子が、一体、何を買おうと楽しみに貯めていたのだろうか?
そんな大切なお金を頂いていたのだ、改めて気付いた。

そんな大切なお金をどうしていい加減に使うことができるだろう。

それぞれにそれぞれの思いで出していただいたお金は、その人の心を乗せて私たちが大切に使いたいと再確認した出来事だった。
最近、その想いが緩んでいたのだろうか?
天からの声だと、思った。

寄付のお金は、できるだけ現地に届ける。
その人たちの人柄や顔や思いを知っているともっといいかもしれない。

今日、ある看護師と話していて思った。
寄付のお金は、恐ろしいと。
時にこちらが、苦しくなるほどの想いを乗せたお金もある。

いい加減になど使うことが出来ない。
by japanheart | 2007-12-14 00:27 | 子どものこと | Comments(0)