特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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子どもの命

子どもの命ーその重さ

日本にいる若い世代の人たちには、きっとこう信じて疑わないことだろう。
人の命は平等だ
しかし、私は断言する。

そんなことはありえない。

人の命は神仏の前では、平等ではあっても、我々人間の世界では平等に扱われることは困難なのだ。

今日今から、肝臓の下の胆汁が流れる総胆管というところに大きな結石が詰まって苦しんでいる12歳子供の手術をします。毎日、激痛に耐えています。
このままほっておけば、膵炎や感染を起こして、或いは肝硬変で亡くなります。

私たちには人手が不足しており、或いは医療機器の不十分さも手伝い大きな麻酔を必要とする手術が難しい状況にあります。

私は無理して手術は出来ないこともないが、やはり十分な設備を持ったところでやったほうがいいと考え悩んだ末、このこの両親にそのようにしてはどうかと伝えました。
しかし、そのためには最低でも日本円で3万円の費用が要ります。恐らく5万円や7万円はかかるのだろうと思います。それがはっきり分かっているからこの子も両親も私のところにたずねてきたのだということです。
ここに来る多くの人たちが、そうであることを今更ながら、改めてそうなのだと思い知らされます。
そんなお金はこの家族にはどこをどう叩いても出せないのです。このまま座して死を待つか、私たちに運命を預けるかどちらかなのです。

私は両親に次のようにいいました。
「ここで手術をすれば命のリスクは高くなりますよ」
両親はこう答えました。
「ダメならば、、、、、、諦めるしかない。助かるように頑張ってください」

無いものを数え上げればキリがなし、あるものを数えてみれば片手に余る
私のいつもの口癖です。

 
再び天命が私に下ったのでしょう。

    静かなる河ものほとり 見上げたる 
              異国の山間に 昇る日ノ本


        今から行ってきます。
by japanheart | 2006-02-22 12:52 | いのちの重み | Comments(0)