足場を確保する
2013年 09月 21日
ジャパンハートでは年次ミーティングを4月に行う。
今年はすべてのプロジェクトの報告を聞くだけで、3日間かかった。
ジャパンハートという組織をつくってから9年目。
たった数人ではじめた活動がそうなった。
おそらく詳細を聞けば多くの人は驚くだろう。
少ない予算でこれほど多くの人が動き、これほど多くのアウトプットを出していることに。
展開する活動に、予算がついていかない。
今まで多くの大企業にも知見を得たし、政府の予算を当てにしたいことも度々だった。
しかし、軒並みだめだった。
彼らほとんど振り向かなかった。
とんでもなくどうでもいいプロジェクトや団体、不正がはびこっているあるいはろくな使い道もないのに、集金能力だけに長ける組織にそのような企業は協力し、日本政府もそれを後押ししているのを何度も経験してきた。
むしろチェックの本当に厳しいわずかな財団や組織だけが私たちを支援してくれているというおかしな事態になっている。
もしジャパンハートが、アメリカにあり、アメリカンハートなる組織であったなら今頃、すでに規模は10倍以上になっていると思う。
日本社会に、日本の支配層に失望しながらのこの10年だった。
そしてこれは今でも続いているのかもしれない。
このような苦しい状況の中、少なくとも私たちを支えてくれたのは個人単位の市井の人々だった。
もしかしたらそここそを”日本”と呼ぶのかもしれない。
そして、いつも思うのはこつこつでもいいから、大きな幸運など期待せず、自分たちで、自分たちの力で少しずつ、少しずつやって行こうじゃないかということだった。
そうやって足場を固め、確認し、地道にこれからもやって生きたい。
結局、人間は自分の手に触れるもの、しっかり自ら摑んだものだけが、本当の収穫になる。
どこか誰かの大きな力によって身の丈以上に大きくなってしまうとしたら、醜いぶくぶくの腫れ上がった得体の知れない組織になってしまう。
そしてそこで働く人々は決して、幸せにはなれないような気がするのだ。
いつか大きなホームランを打ってやろうと心に決めている。
野球の選手が、バッターボックスに入ったとき、何度の何度も足場スパイクでしっかり作るように、
今、しっかりと足場を固めてみたい。
いつの日か、その弾道が