ジャパンハートの代表。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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久しぶりに口唇裂

久しぶりに口唇裂

 口唇裂というタイトルでブログを書いたのはもう8年も前かもしれない。
 あの頃は、確かに今よりもずいぶんとレベルはひどかったと思う、我ながら。

 あの頃に、ある専門家からやめた方がいいと遠まわしに言われたこともあった。
 じゃ、お前が私の代わりにここに住んでやってくれっていうふうに思っていたが。

 よく、未熟なレベルでやるべきでないという人もいるが、私はそうは思わない。
 なぜならば、この貧しい患者たちは、どんなレベルの人に治療をしてほしいとはねだってはいないからだ。
 彼らは治療というものを受けれるだけで幸せなのだ。本当に彼らはそう思っている。
 
 患者あってこその医師であり、医療だ。

 このくらいの専門的実力がないものはこういう活動をするべきでないというのはやっている側、医者側の理屈だ。

 私は心臓病も、脳の病気も、肺の病気も、子どもの病気も産科や婦人科も全部診ている。
 口唇裂の手術ができないのなら、すべてやめないといけないことになる。
 どれも十分ではないことなど若い頃から自覚している。
 
 文句はある人間はここにそれだけのスタッフを連れてきて、同じ成果を上げてほしい。
 そう思って20年やってきた。

 まあ、ともかくそれでもめげずにやってきた、、、口唇裂の手術。
 今ではおそらく年間の新手術件数は、日本でもトップクラスになっていると思う。
 専門家たちが聞いたらみんな驚いているから。

 最近では専門家がきても、何も言わなくなった。
 何せ、ここでは日本の3分の1の時間でやりきらないといけない。
 そんなことをする人は少ない。

 でも、子どもたちは、家族たちは、本当に幸せそうなんだ。

 誹謗や中傷、そして妨害は幾多もあったし、その人の価値観を押し付けられて押さえこまれそうになることもあった。
 しかし、めげずにやってよかった。
 誹謗中傷した人は、それっきりだからね。
結局、口だけで責任なんて取ってくれないのだ。
 
 たくさんの子どもたちに、未熟な技術で迷惑をかけたけど、ここから少しずつ、世の中にお返しをできそうな気がする。

 8月28日から3日間で17件。
 口唇裂の手術を、国境の町でやってきました。

 子どもたちのかわいくなった顔をどうぞ、見てやってほしい!!

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Commented by モモ at 2013-09-08 18:52 x
もともとみーんな、純粋で可愛いこどもたちばかり。
そのちいさな心に余計な心配を抱えているのかと思うと胸が痛みますが、先生が手術してくださったからもう大丈夫ですね。おつかれさまでした。
Commented by なお at 2013-09-10 20:49 x
吉岡先生、ご無沙汰しています。私が2005年にお邪魔した際にも、口唇裂の子供たちが何人かいました。あの時先生はまだこれほどメジャーではなくて、一般人の私にとっても今より近い存在で口唇裂の手術への思いを色々と語ってくれました。

あれから8年が経ちました。他の方たちの足元にも及びませんが、時々吉岡先生の言葉を思い出しながら、細々とできることをやっています。
本吉のみなさんとも、すっかりなじみ、今週末には仮設住宅に宿泊させてもらうことになっています。

いまでもジャパンハートという言葉を皆さん口にしていますよ。これからもジャパンハート精神を忘れず、一般人代表(?)としてできることをしていけたらと思っています。
by japanheart | 2013-09-08 15:49 | 活動記録 | Comments(2)