特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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外国から患者を日本にーその3

外国から患者を日本にーその3
時間が少しづつ過ぎていきました。
昨年の日本への患者を連れて行き、手術を行った経験から、これもそうせざるを得ないという結論に達しました。
患者を日本へ、という事柄には多くのリスクがつきまといます。
そして、この様な子どもは途上国には無数にいてお金もかかるし限もない現実があります。
あるとき、シンガポールで講演会をしていた時、ある人が私にこの様な子どもがたくさんいると思うがどのようにして子どもを選び、またどのような対処をしているのかという質問をもらいました。そのとき私は、はっきりと上手くは応える事が出来ませんでした。
それからこの件に関しては、考え続け、今はこのように結論付けています。
患者決定をするための要素は1)患者の状態 2)家族の対応 3)私の状態
一言とで言うと三者の調和度ということになります。
3)に関して最近よくよく吟味したのですが、これはどうも私の人生観をベースにした感情的な問題だということが分かりました。正直に告白すると、気の迷いに近いような、このままではほっとけないという気持ちに近いような感情です。人間には全てを理屈で割り切る事はできないということです。そして最後にもう1つ重要な要素があります。
それは、日本で治療を断わられた場合、一か八かでも私が治療や手術に打って出れるかというととです。
患者とその家族にとっては私が最後の砦になるわけですから。
これが全て整って初めて患者を日本に連れて行こうということになるのだと思います。
そして今回は。
by japanheart | 2005-12-06 11:26 | 活動記録