瞬発力を出す
2013年 04月 29日
人生はなんといっても瞬発力が大切。
今日も、ミャンマーの田舎で手術をする。昨日は26件、今日は21件。6名の医者と6名の看護師達に助けられながら手術をする。
若い頃、こんな地の果てのミャンマーで手術をしている日本人のことなど誰も知らず、きっと、緩やかに世界から忘れ去られていくことだろうと、半ばあきらめ加減ですねて思っていた。
飽きもせず、しかし諦めもせず、ただ何年も、何年も同じことを繰り返しす。
手術が上手くなっても、誰も褒めてはくれない。
だから、人から認められるために手術をがんばるんではなく、純粋に患者の成績が良くなるためにがんばる。
若いうちに何をしておいた方がいいのかと聞かれることがよくあるが、答えは自分で出せ。
いつから海外で活動するのが一番いいかを聞かれるが、それも答えは自分で出せ。
まあ、自分の人生だから、自分で決めたほうがいい。
とにかく時間が大切だ。
人生の中で、今より感度の高い時間はないと心得た方がいい。
年とともに、感度は確実に落ちる。
20歳より、21歳は悪く、50才より、70歳はさらに悪い。
昨日より今日は悪く、今日より明日は悪い。
だから今、何事も集中してやるのがよろしい。
今を充実させるとは、明日を楽しみにして、あるいは未来のために現在を犠牲にすることではない。
とにかく、今、この時間を、精一杯生きる、楽しむ、苦しむということだ。
いつから海外でやるのがいいのかと、中途半端に考えているのは時間の無駄だ。
2年考えれば、2年失う。
悩んでもいい。
しかし、吐くほど悩め。他の事が手につかないほど悩め。
それであれば、考える価値はある。
しかし、時々悩む程度なら、悩まない方がましだ。
時間の無駄。
とにかく中途半端に、時間を浪費するな。
行動して、動きながらかんがえたほうが時間を大切にした生き方になる。
人生は、瞬発力が大切だ。
思ったらすぐ行動する。
これはくせにできるから、やってるうちに慣れてくる。
いつもこころの掛け声は、「エイ、ヤー!!」に決まっている。
多くの人は何かに強制されないと思うように体が動かない。
だから、自分が仕方なくでも動かねばならないような環境に自分をおくことが大切だと思う。
海外医療がやりたければ、悩まず飛び込めばいい。
それから考えろ。
何が自分に足りないのか?自分の能力は何か?将来、これからどうやって生きていくのか?
齢50を前にして、20代や30代の若造達が悩んでいる姿を見ると、嫌味のひとつも言いたくなる。
だってそうだろ。こっちはその時間に戻りたくて仕方ない。
その年代のことばかりを思い出している。
あの感度、あの時間が、もう一度あったならば、いかほどのすばらしい人生の時間を体験できるだろうかと。