これから医師としてどう動くのか?
2013年 03月 12日
時代はもう逆戻りはしないだろう。
大体、医者達にそんな力はない。
大きな白い巨塔は、徐々に崩れ去っていく。
もしかしたらどこかの巨塔は残るかもしれない。
それも旧日の面影虚しい変わり果てた姿になっていることだろう。
色々な人たちと話をしていると相変わらずどこかに囲いたがられている人たちもいるが、10年もすればそれほど包容力があって安心できるものなど何もないと悟るだろう。
時代は、すでに走り出している。
どんなに医師会が抵抗し、どんなに大学医局が人を呼び戻そうとしても、それは無理なことだと思う。
時代の長れには、人力では抗しようがない。
これから医療者はさらにばらばらになる。
実力のあるものにとっては最高の舞台となるだろう。
ないものたちは、細々と生きていくしかない。
医療の世界は成長産業だから、生きていく場所はあるだろう。
僻地や離島、市井に近い場所に潜って、患者達に迷惑をかけないように祈るばかりだ。
昔といっても20年位前は離島へ行くと、どうしようもない医師が一人や二人はいた。
都会から流れ流れて、住み着いたのかもしれないが、僻地の人にとってはいい迷惑だ。
今年から医療ボランティアの参加者がどんどん増えている。
多分この流れは止まらない。
それほどまでに人が首輪をつけるのを拒否しているということだ。
昔は、教授が行くな!と言ったのでとか、部長から許可が出ません!婦長が、行かせないと言ってますとか、そんなことばかりで、来ない人も多かったのだ。
震災から丸2年。
医療者にはすでにボランティアの意識が出来始めている。
しかし、東北には医療者を受け入れるボランティア組織はほとんどない。
そこには、震災前よりさらに悪化した医療過疎があるだけだ。
現実に医療行為をするのは今の被災地では簡単ではない。
しかし、その医療者たちの、意識は目覚め続ける。
被災地救援に行った人はもちろん、行きたくても行けなかった多くの医療者の意識が今目覚めつつある。
この流れは、きっと世界へ向かう。
海外へ向かうと予想している。
昔、上司に止められてやめてしまったのは、一体、何だったのかと思うくらい、簡単に行ける時代がもうそこまで来ている。
それを止めようとしている上司は、時代に逆らう愚か者で、濁流を逆向けに行く舟の船頭のようなものだから、そいつから早く離れたほうがいい。早晩、その舟は転覆する。
これは、世界的な、そして日本を取り巻く意識の流れだ。
決して医療界だけで起こっているのではない。
ネットの世界を見てみろ。
流通の流れ。情報の流れ。
アジアの人の流れ、世界中の人の流れ。
それらは実は意識の流れだ。
そして、今、医療界に起こりつつあるのも、そのひとつの表象にすぎない。
そのことが解らず逆向きに意識を動かすものは滅びる。
逆向きの動きをするものは潰される。
その価値観が正しいかそうでないかという問題ではない。
正解は、ひとつしかない。
時代が動く方向こそが、正しいのだ。
そう認識するしかない。
だから、あなた方も動け。
そっちの方向に。