最近の想い 2012 雨期
2012年 07月 01日
最近想うことをつらつらと。
ミャンマーが騒がしくなってきた。都市ですら当たり前にいた壮観な民族衣装をまとった人々の姿が、どんどん消えてゆく。
先日、看護師になるために国境からやってきた女の子は、カチン州のちゃらちゃらと鳴る金具をつけた民族衣装を着てきた。多分、家族が送り出す時にそれを着せたのだと思う。
それをみたときに、少しうれしかった。
私たちは、これから失われゆくだろう古き良き文化のミャンマーの最後を見届けることになりそうだ。
今回も患者が無事、治療が済みほっとしている。
患者が多すぎて大変だが、いつまでもこのペースで続けることもできないなと、ここらあたりで少し変化させるつもり。
なぜなら、今までミャンマーでは、子どもや貧困層への医療活動・視覚障害者自立支援活動・人身売買やHIVにさらされる危険のある子どもたちを引き取り、育てる活動「ドリー・トレイン」・災害孤児の支援活動・保健教育活動・ミャンマーの難病の子どもを日本で治療を受けさせる活動・看護師、医師養成・医学生、看護学生に対する奨学金支援活動などをやってきた。
これに今年からさらに、ミャンマーの全土の広がるハンディキャップのある人たちに対する活動が始まる。
さらに、ミャンマーの腎臓病患者に透析の機会を作り出す活動、すなわち透析の仕組みを整え、専門家を増やし、技術を上げなどという大それた活動も開始する。
プラス、子どもの心臓病の手術ができる医者、腎臓病の手術ができる医者を、育てるために日本の大病院と共同でプログラムを実行していく。
というわけで、私の時間が、体が足らない感じ。
それ以外に、カンボジアでも事業が継続し、さらにラオスに既に事務所が構えられ、事業計画調査の段階にあり、ネパールにも現在、調査隊が入っている。
日本での講演会をはじめとする用事は、年々歳々、増え続け、あっという間の日本滞在になる。
あの人にも会って久しぶりに、お礼を、この人にもお礼をと思っているが、悲しいかな現実には上手く時間とれない。
人生、不義理だけはしたくないと思っているのだが。
不義理で思い出したが、私が学生の頃、うちの母親が朝6時から毎日深夜12時まで働いて、女で一つで私を大学を出してくれたんだけど、その時に午前中は近くのとても流行っている魚屋さんでアルバイトをして仕送りをしてくれていた。バブルの頃の話。
今では、そこもすっかり客が減り、そこの店主夫婦がやっていくのがいいところかも。
大阪に帰ると、いつもうちの母親をそこの店に連れて行く。
そして、シコタマ、派手に魚や干物を買わせる。(母親は魚が大好き。私は魚は嫌い)
いつもそうしている。
最近近所の母親の友達のおばさんが大阪の実家にご飯を食べに来たのでその話をして、こう言った。
「私の家族が苦しいときに母親を雇ってくれて、そのお金で私は大学を卒業できた。大したことはできないけど、景気が悪い現在、せめて私だけでも景気よく買い物をしてあげようと。昔のお礼です」
そのおばさん曰く「義理堅い子やな~!!」
気がつけば、義理堅かった。
よかった。