成長のゆくえ
2011年 08月 06日
日本やアジアの社会にいると、どうも人能力を評価するときに、経験主義になりすぎる傾向がある。
アジアでは、年寄りの医者は経験があって良い医者だと認識されがちである。
そういう部分も否定はしないが、基本的には余程の勉強家でない限り、自分が体力X知力がピークの時を限度として、その辺りの医療レベルが最後まで幅を利かせる傾向がある。
80才の医者で、それが50歳の時だったとすると、30年前の医療レベルが幅を利かせているということで、とても最新のものを軸にやっているというわけではない。
だからある程度ピークを過ぎる頃から、後進に道を空けるべきだと思っている。
最後まで、居座る人たちが多いので、その人がいなくなるたびにその施設の医療レベルがダウンしている。
医療というのは内容はともかく、レベルを一定に保つことが患者にとっては大切なので、その視点で人事も考えていかねばならない。
経験主義は、私の中にもあって、これがどうも幅を利かせていると、若い世代からいろいろなものを受け取れなくなる。
自分より少しでも経験が少ないとなると、途端に学ぶべきものがないような錯覚に陥ってしまうものだ。
アジア人は、このパターンがひどく多い。
これから私の課題はそこにある。
自分より若い世代を尊敬し、尊重し、彼らの能力認め、役立てる。
そうすれば、私の能力もまだまだ伸びてゆくと確信している。
そういう後進に多く出会ってみたいものだ。
そうすれば、自分の身の程も知るだろう。
自分の後の世代をどこまで信用できるかは、どのような後進に出会うかにかかっているので、本当に良質の若い世代との出会いを求めている、今日この頃である。