びっくりするけど、取り壊し
2011年 04月 29日
石巻の渡波のジャパンハート診療所のプレハブが、なんと取り壊された。
もともとこの時期に取り壊される予定だったらしいが、今はこんな時なのに。
もともとこのプレハブ、腰の高さまで津波の影響で、汚れた砂に埋まっていた。
学生ボランティアたちが何人も1日がかりで、すべて撤去し、きれいにしてそして診療が始まった。
取り壊される日までに、毎日60名以上の患者たちが通っていた。
この取り壊しに関して、地元の人たちも本当にがっかりしていた。
私には意味がわからないのだが、誰が何の目的でそんなことする必要があるんだ、この時期に。
もし、私たちに別の場所に移る力がなければ、私たちは撤収し、子どもの医療はこの地区から消えてなくなる。
ましてや、今その場所を新しく宅地して、何かを建てる時期でも何でもない。
辺りは、まだまだ半壊の家が多く、生活ラインが復旧しておらず住民たちは半日も自衛隊の炊き出しに並んでいるのだ。
悲しいかな。
もともとは選挙事務所だった場所。
しかし今は、子どもの健康を守る、意義ある場所だった。
私たちは、仕方なく、そして何とか、渡波小学校の一角に場所を変え、再び小児の診療を始めている。
(取り壊されたジャパンハート渡波診療所)