ゆっくりしましたよ
2010年 12月 13日
こんなにゆっくりしたのは何年ぶりだろうか?
3日間ほとんど、何もせずゆっくり時間を過ごした。
ミャンマーのサガインで。
実は先般書いたように、2名の患者の調子が良くなかった。
慌てて、家族との時間を捨てて、チケットを確保し、ミャンマーに直行した。
ひとりは、10歳の女の子で、脳瘤という病気の手術後に熱が40度を越え、状態が悪かったと子ども。
もう一名は、25歳の人工肛門を閉鎖したあとに吻合不全を起こし、腹膜炎を起こして緊急手術になった女性。
毎日現地からメールが来るたびに、眉が曇った。
日本では、どうすることもできないので、結局、手遅れになる前にと、決断し、ミャンマー引き返した。
現地に辿り着いたとき、10歳の子が、どうやら術後の髄膜炎や脳膿瘍ではなく、麻疹にかかっていたと、
診断できた。何でこのタイミングで麻疹にかかるかな?と恨めしかったが、元気を取り戻し、帰って行った。
腹膜炎を起こした女性も、再手術の後、何とか抗生剤でコントロールされ、一旦退院の運びとなった。
なんと取り越し苦労だったろうか?
体は悲鳴を上げたが、こころは穏やかだった。
患者が良くなってくれること以上の、幸せは医療者にはないと再認識する。
患者の調子がいいと、医者はすることがない。
ありがたい。
ゆっくり、何年かぶりの、休暇を過ごした。
日本にいる、家族のことを少し気にしながら。