患者との関わり方
2010年 07月 29日
私は長い間、このような恵まれない環境で患者達と関わってきて、心の持ち方についてある考えがある。よく上から目線で患者達に関わるべきでなく、同じ目線から、対等にという話しを聞く。しかし、私は患者の立場に立ったとき、本当は上からでも下からでも、同じでも何でもいいように思うのだ。もしこれを医療者以外の人が、言うならば私は少し違和感を感じる。なぜなら、その人たちはこのような患者を直接治療することもなく、頭で理想を語り、現実とうまくすり合っていないと感じるからだ。このような謙虚さや立場のあり方は、医療者にとっては、他人から指図された時点で終わりだ。他人から出なく、自ら課すものであって、自ら自覚するものであって、そのときの患者の期待や医療者としてのプレッシャーが分からない別の立場からは、上からとか下からとか、とても形し上学的な意見に聞こえる。欧米人は基本的に上からのスタンスが多い。それはそれでいいと私は思っている。それで彼らはやりがい、生きがいを感じ、さらに頑張って患者の為に働けるのなら。しかし、上からというのは私にはなじまない。だから同じ目線でやる。それが、スッキリするし、それが精神的にも安定するからだ。自分達が、どうあるべきかは、自らの哲学による。医療を受けることが出来ないでいる患者は、どんなやつらでも、治してくれる人が最高と考える。だから、どの目線のスタンスでやるかは、自分で決めることだ。美意識の問題かもしれない。力量を磨き、患者に負担をかけない、それが出来ない組織や団体は、目線などといっているのが、おこがましい。他人のスタンスを気にしている暇があったら、少しでも誰かの為に、やるように心がけている。