特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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あの子のこと

あの子のこと

 ひとり気になる子どもがいる。
 手術を何回かしたが、結局上手くいかなかった、悪性腫瘍の子どものこと。
 この国では、悪性腫瘍はたいていの場合、助からない。
 抗がん剤等の治療を受けるための知識もなければ、金もないという状況があるからだ。

 その子どもはその腫瘍を手術で全て取りきることすらできなかった。
 その後、腫瘍はどんどん大きくなっており多分近い将来、死ぬ。
 年齢は13歳。

 もうすぐ死を迎えるこの子と家族、特に母親のために何かを残したい。
 母親は、この子ががんで、もう治療を何もできないのだと説明したあとも何度も病院にやって来て、何がしかの薬をもらってゆく。
 痛みのコントロールもままならない。
 母親というのは、こういうものなのかもしれない。その行動が痛々しい。
 先進国日本で子どもを痛めつけている親の話をよく聞くが、何が先進なのか?現地の母親たちに対して完全に文明力は劣っている母親が多いと思う。

 今度、現地でジャパンハートのスタッフがこの家族と共に、最初で最後の思い出の旅行を企画する。
 おそらく行き場所は敬虔な仏教徒の彼らが最も望むであろうミャンマー仏教の聖地バガン。
 現地でお坊さんたちに、この子と家族のためにお経をあげてもらおう。
 生まれ変わりを信じる彼らのために、元気ないのちとして再び転生できるよう、祈ってもらおう。

 この母親が、この子とことを思い出したとき、いつもその記憶がよみがえり、少しは心救われるように。
 
 残り少ないこの子の人生の中で、少しでもいい思い出ができますように。
Commented by 12262004 at 2010-04-25 10:04 x
それでもその子に奇跡が起こってほしいと願う
Commented by 藤田竜太郎 at 2010-05-28 17:46 x
先生のご活躍をTVで拝見致しました。
私は急性脳症により脳不全となった3歳の息子をもつ父親です。
先生の活動を知ったのは、今年初めのTV放送で、家族揃って拝見致しました。
その時は、日本の子供、いや日本人はなんて恵まれているのだろうと考えさせられました。
そして、TVの向こう側で生死と闘う医師、患者を見て、現在の自分達の幸せに感謝しなければと思いました。
それから数ヶ月後、突然、息子が急性脳症に。
正直なところTVの向こう側であった生死の現場に自分と自分の家族が立つとは思ってもいませんでした。
息子はその日の朝、会話を交わしたのを最後に戻る事が無いとされる深昏睡の状態になってしまいました。
脳死状態です。
急性期の当時、医師からは救命は非常に難しく、救命できた場合も重度障害は避けられない。と言われ。
必死に我が子の回復を祈りました。
そして懸命な処置のお陰で、命は救われました。
しかしそれは、日本だから先進国だからかも知れません。
人工呼吸器を付けて、ICUで24時間管理され常に適切な処置、投薬を受ける。
先生がご活動されている地域では受ける事が出来ない治療かも知れません。
Commented by 藤田竜太郎 at 2010-05-28 17:46 x
どこの国や地域でも親は子供を思い、子供の為に何かしてあげれる事は?と常に考える思います。
先進医療を受けれる国と受けれない国があり、先進医療を受ける事が出来ない国や地域の方は、私たちよりも辛く悲しい思いをしていると考えた時、悲しんでばかりいないで、今に感謝しようと思うようになりました。
先生に何を伝えたいのか整理せず、思うがまま書いてしまいました。
私も我が子の奇跡を祈ると同じく、13歳のお子さんとお母さんにも奇跡が起こることを願い、またご家族の心が少しでも救われるように祈っております。
お体を大事にこれからもご活躍下さい。
by japanheart | 2010-04-24 23:30 | 子どものこと | Comments(3)