ジャパンハートの代表。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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お金に代えられないもの

お金に代えられないもの

 私たちはもしかしたら知らない間に織り込まれているのかもしれない。
 織り込んだ人たちは果たしてだれなのか?
  
 私たちは労働をするとき必ずその対価を受け取るべきだと考える。
 私は1か月間、働いたからこれだけのお金をもらって当然だと。

 私は純粋に思うのだ。
 なぜ、労働の対価がお金でないといけないと人は思わなければならないのだろう。

 自分の労働や奉仕の対価が、いい経験やいい出会い、技術の習得、いい時間でもいいはずなのに。

 ある人は言う、アメリカでは自分の労働や価値を安売りしてはいけない、働いた分、しっかりその対価をもらうべきだ。もちろん対価とはお金のことだ。
 決して対価をもらわないような態度はとるべきでない。もしそうするならば、自分を安売りしたことになる、と。


 本当にそうなのか疑っている。

 労働や奉仕の対価を、お金でもらわなければ自分を安売りすることになるのか?
 母親がわが子のために行うあらゆる行為は、自分を安売りすることなのか?

 根本的にと敢えて言うが、お金が労働の対価であるというのはだれかがいつのころからか広めた、考えではないのか?
 それは少なくとも、労働をするものたちのことを考えての思想ではない。

 お金がないと暮らしていけませんよ。
 病気したらどうするのですか?
 家はもちたくありませんか?
 将来、大丈夫ですか?
 
 不安をうまく煽っているよううな気がする。
 うまく乗せられているような気がする。
 
 こんな世の中だから、私はあえて言う。
 私はここに来る人たちのために、その人たちの労働や奉仕の対価としてお金でなく別のものを与えたい。
 
 つい、数十年前まで多くの日本人たちはお金など十分に持っていなかった。それでも何千年もこの国は続いてきた。

 いま、この国で、飢えている人間を世の中の誰一人として興味を示さず、助けず、そのまま見殺しにする社会ではないはずだ。多くの人たちが動いてくれる。
 行政だって皆がそれを希望すれば動いてくれる。

 だから究極のところでは安心していいのだと、私は思っている。


 だから、若い人にお金では代えられない価値あるものを、私たちが示していかないといけない。

 労働=お金、だけでないことを示したい。
  
Commented at 2010-03-17 02:34 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by スラッシュ at 2010-03-18 22:19 x
労働とは「自分の時間を犠牲にすることです」

多くの人の労働とはこれに当てはまります。

一部の恵まれた人は労働を趣味としている人もいるでしょう。

「自分を安売りしたと思われる」

果たして、その人が言った安売りとはなんなんでしょう?

自分の時間を犠牲にして働いたのにも関わらず、

対価がもらえないということは、

次なる自分の時間へと投資するであろう金がもらえないこと、

つまり「自分の時間を安売りした」ことなんですよ。

もっと言えば「限られた人生の時間を安売りしたも同然」なんですよ。

先生は医療という「最も直接的なな人助け」に関わっていますが、

多くの労働者は先生程の人助けには関わっていないでしょう。

つまり、労働に先生程の価値を見出すことが出来ないわけです。

先生は素晴らしい方だと思います。

しかし、もっと他人の立場で物を考えることができればと、

いつもこのブログを見て思います。

これからも人の為に頑張ってください。応援してます。
Commented by ご活躍を応援しています at 2010-03-28 23:20 x
私は職人ですが、食べられるようなお金をもらえるようになったのは数年前のことです。
修行中は逃げたくもなりましたが、あの時、無給でもやり遂げたことで、人脈・物の考え方・金の使い方・仕事の仕方、もう少し広げて言えば謙虚さや感謝の気持ちなど・・金には換算できない報酬を手にすることができました。

おかげで、現在ではお金に困ることはなくなりました。

先生のもとを訪れた若い医療者の皆さんが、しっかり対価を掴み取ることを願っております。

by japanheart | 2010-03-12 01:18 | 医者の本音 | Comments(3)