ゴートゥー歩く
2009年 12月 28日
情熱大陸に出ていた足がひっついた火傷の子どもが歩いている。
松葉ずえを一本、小脇に抱え、すたすたと上に下にと階段すら気にせずに歩く。
ここに来た頃の話を中田先生が昨日していた。
笑わない、おびえて、顔を引きつらせている。
多くの子どもが遊んでいても、部屋の隅で震えていた。
励まして外の部屋に連れ出すと、元の子ども部屋の隅に帰せという。
いつもおびえていた。
生まれてからの記憶は、家の中と家の周りの少しの空間だけ。
会う人は両親と兄弟、そして本当に近くの住人だけだった。
手術は決して簡単ではなかったが、本当に良かったと思う。
ここに来てくれて。
人のいのちがすくをれるというのは、決して数だけの話ではないのだとここで分かるようになった。
人生の質が変わる。ここから変わる。
それはまるで新しいいのちを吹き込まれひろったようだ。
このような子ども達をどれほど見てきただろうか?
そしてこれからもこのような子ども達のいのちを、生み出してゆきたいのだ。