特定非営利活動法人ジャパンハート ファウンダー・最高顧問。1995年より国際協力医療活動をはじめ、ミャンマー・カンボジアなどで、これまで1万人以上の子どもたちに手術を行ってきた。


by japanheart
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勇気を持って

勇気を持って

 細心の注意を払いつつ、大胆に前に進むこと、という考えが私の中にあるひとつの基準になっている。

 どうしてそういう行動をするのかと他人には理解できないような大胆さをもっていたいと思う。

 最近は”利口な”日本人が増えたので、なんでも理屈ばかりでものを決めるが、時には思いっきり羽目をはずしてみたい。

 そこから何かが生まれるかもしれない。

 昔、友人からの手紙に、世を変えるのはいつも「きちがい」だから、そのままの調子で行ってくださいと書いてあった。

 今回、生まれつき頭骸骨に3cmほどの穴が開き、そこから脳の一部が飛び出している「脳瘤」という病気の手術を日本で行うために大きなエネルギーを使った。まあ、効率をまったく無視して、そうしたのだが、昔から多くに人に言われる忠告に、一人の子どもにお金を投入するより、多くの子どもを救うのがいいのではというものがあるが、正解はないと思っている。私が親の立場に立つか、他人のままでいるのかで、結論は変わる。

今回、その手術をもちろん私はやったこともなく、しかも脳外科領域にの手術だったので、日本でやってもらった。同じ病気の子どもがまだ現地には多くいるが、今後のことはまったく考慮していなかった。
15時間にわたる手術をそばで、ずっと見続けて、大胆にも私は、この手術は難しくないと思ってしまった。
もちろん日本と同じやり方はありえないが、患者にとっては治れば何でもいいので、結論を同じにするという前提でやるならば、現地で同じ病気の子どもたちをある程度は治してゆける。

そして気の早い私は、先日、2歳の同じ病気の子どもを手術した。

昨日、日本に帰ってきたが、現地から来た報告によると、もうすぐ退院できるそうだ。
by japanheart | 2009-12-14 01:11 | 活動記録