旅する心
2009年 06月 20日
さまざまな事柄を移動しながらこなし、日々医療について考えている。
今回は日本に心を動かしてみたい。
日本の医師や看護師たちに今足らないものは何か?
もちろんお金ではない。
日本の看護師も医師もいつも給与が安いといって嘆いているが、それはもらい過ぎているやつがいるからだと思う。
本当に優秀でよく働く医師や看護師はもっともらったほうがいいと私も思うが、たいてい安いといっている人たちは給与は減るほうになると思う。
うそだと思うならば、他の病院に移ってみるといい。
そのはじめのころに、客観的に評価してもらえるから。
日本で患者が入院したときカルテに既病歴という過去の病気を記載する欄がある。
そこに医師も看護師も患者の今までにした病気や何かを記載する。
私は本当に患者と短時間で人間関係を結び患者のために本気に医療者が働きたければ、患者の人生そのもののヒストリ^-を記載する欄があればいいと思う。
それは別に医療者が忙しい時間を咲いて書く必要はないかもしれない。
患者自身が書けばいいし、ゆっくっり医療者が時間をかけて患者と話をし書き込んでいってもいい。
患者の人生をそしてその家族の人生を患者の人生と重ねることに成功した医療者は必ずや今よりも同情的にそして真摯に治療にかかわってくれるのい違いない。
体の病気ばかり相手にしていると医療者も少しぼけてくるが、心の病気を相手にするときはこの作業は当たり前に必要になってくることだと思う。
今日本の病院は、お金を稼ぐことに必死にならなくてはならない状況に陥っている。
自分の身内が入院してみたらわかると思うが、とにかくほとんど病院側の都合で追い出されてしまう。
大して立派でもない個室に病状を理由に入れられ、一日に数万円も取られる。
世間の常識ではありえないことが行われている。という感覚すらない。
今まで国の制度に乗っかり、赤字たれながしでやってきた杜撰さを今急に解消させられている。
自業自得の面は多い。
私大の大学病院に勤めていたころ、厚生省の役人が監査に大学病院に訪れた。
そのとき、強制的に医者も看護師なども大会議室に集められ、驚くべきことに大の大人に出席まで大学側がとり始める始末。
どうかしている。
多く集まった観衆を見て厚生省の役人は、この大学のスタッフはまじめですねですって。
そうやってまで印象を良くしたいのか?
ろくな経営をしていないから、そうやって媚を売らないといけない。
まっとうな医療をして、まっとうに稼ぐようにしないと。
お目こぼしを期待して、あるいはにらまれないようにとびくびくして医療というのはするものかと思う。
多くの経営者、医師、看護師などみんなでまともな医療を、金銭的バランスと医療そんももののバランスを取っていかないと、医療者も患者もお互い不幸だと思う。